新型プリウスのおすすめグレードや価格など、最新購入情報をお届け!

2022年11月に5代目となる新型モデルが登場したトヨタ プリウス。新型プリウスは新たなHYBRID(ハイブリッド)の象徴として、「一目惚れするデザイン」「虜にさせる走り」をキーワードに、スタイリッシュでスポーティなプロポーションに進化しています。そんな新型プリウスについて、カーライフ・ジャーナリストの渡辺陽一郎さんが価格やおすすめグレードなど詳しく解説します。

トヨタ 新型プリウス(2.0L PHEV(マスタード)/2.0L HEV(アッシュ)プロトタイプ)

トヨタ 新型プリウスのおすすめポイント

1.スタイリッシュなデザイン

2.充実した先進安全装備

トヨタ 新型プリウスのレビュー・評価

総合評価 4.0 ★★★★☆

トヨタ 新型プリウスの良かった点

・スポーティ感覚を強めたスタイリッシュな外観デザイン

トヨタ 新型プリウスの気になった点

・最大の売れ筋グレードに当たると思われる1.8LのUが、当面の間はKINTO専用車になっていること

トヨタ 新型プリウス 基本スペック表

※プラグインハイブリッド(PHEV)のグレードと価格は、2023年1月中旬頃に公表予定

トヨタ 新型プリウスの価格

新型プリウスの新型車価格は275万円〜370万円です。ただし、1.8L ハイブリッドのXグレードはレンタカーや法人向けのグレードになり、同じく1.8L ハイブリッドのUグレードは当面はKINTO専用車となるので、実質は320万円〜370万円です。

トヨタ 新型プリウスの燃費

新型プリウスに関する正式な燃費はまだ公開されていないので、最新情報が入り次第すみやかにお届けします。

トヨタ 新型プリウスの購入方法

新型プリウスのグレード展開は、1.8Lエンジン車ではベーシックなX(2WDの価格は275万円)と上級のU(199万円)、2Lエンジン車はG(320万円)と上級のZ(370万円)になります。それぞれのグレードに、後輪をモーターで駆動する4WDも用意され、価格は2WDに比べて22万円高いです。プラグインハイブリッド(PHEV)のグレードと価格は、販売店によると「2023年1月中旬頃に明らかになります」とのことです。

注意したいのは、1.8Lエンジン車の取り扱いです。販売店によると「Xは営業車やレンタカーとして使う業務用のグレードで、一般のお客様は対象にしていません。またUは、KINTO(定額制のカーリース)専用のグレードとされ、基本的に販売店では取り扱いません。正式に発表される2023年1月10日以降、KINTOのウェブサイトで申し込みが可能になります」とのことで、販売店で購入できるのは2LのGとZのみになります。

トヨタ 新型プリウスの外観、 旧モデルとのボディサイズ比較

新型プリウスは、車両の性格を大幅に変えました。全高を40mm下げてフロントウィンドウを従来以上に寝かせ、5ドアクーペのような外観に変更しています。ボディサイズは全長4600mm × 全幅1780mm × 全高1430mm、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2750mmで、先代型に比べると25mm長く、20mmワイドで、40mm低いです。

先代型もフロントウィンドウとリヤゲートを寝かせていましたが、新型では、この特徴を際立たせました。ホイールベースも50mm拡大され、4輪をボディの四隅に配置しています。

先代型に比べると後席が窮屈で、後方視界も悪化したため、先代型から乗り替える時は注意が必要です。その一方で、従来の通り売れ行きが低迷していた実用指向から外観はスポーティ感覚を強めスタイリッシュなデザインとなっています。

トヨタ 新型プリウスの装備

新型プリウスの装備は全般的に充実しています。衝突被害軽減ブレーキ、運転支援機能、サイド&カーテンエアバッグなどは、全車に標準装着しました。空力特性を向上させるリヤスポイラーも、ベーシックな1.8LエンジンのXを含めて、すべてのグレードに標準装着されます。

2LエンジンのGになると、安全性を高めるパーキングサポートブレーキ、前席のシートヒーター、後席のセンターアームレストなどが標準装着されます。アルミホイールとタイヤのサイズは、1.8Lでは17インチですが、2Lになると19インチに拡大されます。シート生地も上級ファブリックに変更されます。

さらに上級のZには、前方の左右から接近する車両などを知らせるフロントトラフィックアラート、運転支援機能が作動している時の車線変更を支援するレーンチェンジアシスト、車庫入れを支援するアドバンストパーク、運転席と助手席の電動調節機能、専用のフロントグリルやエアロパーツなども標準装着されます。シート生地は合成皮革に上級化されます。

トヨタ 新型プリウスの内装(インテリア)

新型プリウスの内装は、車内を役割ごとに明確に分割した「アイランドアーキテクチャー」コンセプトにより、圧迫感のない広々とした空間と運転に集中しやすいコックピットを両立。直感的に操作ができ、ドライビングを楽しめる室内空間となっています。

トヨタ 新型プリウスの後席

車内の雰囲気は5ドアクーペ風です。全高が40mm下がったことで、後席は床と座面の間隔が減りました。頭上の空間に不足はありませんが、腰が落ち込んで膝の持ち上がる座り方です。先代型に比べて閉鎖感を強めています。ドアの開口部も上側が下がり、乗降時には頭を低く抑える必要があります。乗降性も悪化したので、先代型から新型に乗り替える時は後席に注意しましょう。

トヨタ 新型プリウスの動力源(パワーユニット)

新型プリウスの動力源(パワーユニット)は以下の通りです。1.8L ハイブリッド(最高出力:140馬力/0-100km/h加速:9.3秒)、2L ハイブリッド(193馬力/7.5秒)、2L プラグインハイブリッド(223馬力/6.7秒)というものです。PHEVの充電された電気を使ってエンジンを駆動させずにモーターだけで走行できる距離は50%以上伸びるため、100km前後に達します。

トヨタ 新型プリウスのおすすめグレード

2Lエンジン車の価格は、前述の通りGが320万円で、Zは370万円です。Zは装備が充実しますが、Gと比べて50万円の価格アップは大きいです。また先代型プリウスの最上級グレード(プラグインハイブリッドを除く)は、2WDの場合、Aプレミアムツーリングセレクションの344万2000円でした。新旧比較という意味でも、Zの370万円には割高感が生じます。

この点を考えると、販売店で購入できるプリウスのおすすめグレードは、320万円のGでしょう。Gの価格を先代型に当てはめると、Aツーリングセレクションの317万1000円に近く、先代型からの乗り替えもしやすいです。

それにしても残念なのは、1.8LのUが、当面の間はKINTO専用車になることです。Uは299万円という、300万円をギリギリで下まわる価格設定からも分かる通り、機能や装備の割に価格を抑えています。Gに比べると、Uはアルミホイールとタイヤのサイズなどは異なりますが、実用性は同程度です。

Gと大きく異なるのは、ハイブリッドシステムが2Lではなく1.8Lになることです。エンジンとモーターの駆動力を合計したシステム最高出力も、2Lエンジン車は193馬力ですが、1.8Lは140馬力です。

しかし先代型プリウスが搭載した1.8Lのハイブリッドは、システム最高出力が122馬力でした。新型プリウスではハイブリッドシステムが刷新され、新型ノア&ヴォクシーと同じ140馬力に高められたので、1.8Lでもパワー不足は感じません。

そうなると新型プリウスの中で一番買い得なグレードは、1.8LのUになる可能性が高いです。このUがKINTO専用グレードで、通常の買い方ができないのは、ユーザーに対して不親切でしょう。

KINTOは前述の通り定額制カーリースで、リース期間が満了したら、車両を返却せねばなりません。ユーザーが自分で所有して、長く使いたい場合は、KINTOのサービス内容にそぐわないでしょう。またKINTOはクルマを借りて使うサービスですから、ペットなどの同乗は基本的にできません。「盲導犬も動物だから同乗できない」とのことです。ドレスアップや改造も不可です。走行距離にも規定があり、これらに反した使い方をすると、車両の返却時に精算してお金を支払う必要も生じます。従って使い方によってはKINTOを利用しづらいユーザーも多いです。

今は新車の売れ行きが伸び悩んでおり、トヨタとしては、今までクルマを購入しなかった若い人達にも使って欲しいと考えています。そこで定額制カーリースのKINTOを設定して、若年層も使える任意保険を標準付帯しました。若年層の任意保険料は、車両保険まで含めると、年額が20〜30万円に達することもあります。KINTOはこれを標準付帯して、若年層の割安感を訴求しているのです。

需要の掘り起こしを狙うトヨタが、KINTOに力を入れるのは分かりますが、一番買い得なグレードをKINTO専用にするのは行き過ぎです。クルマにはいろいろなニーズがあり、トヨタはそこに綿密に対応することで、信頼性を高めて売れ行きを伸ばしてきました。従って新型プリウスUも、現金購入、通常ローン、残価設定ローン、さらにKINTOという具合に、さまざまな買い方を可能にすべきです。KINTO専用にしてユーザーを募るのは、トヨタらしくありません。

トヨタ 新型プリウスのボディカラーは全8色展開

トヨタ 新型プリウスはこんな人におすすめ

・運転を楽しめるハイブリッド車が欲しい方

・トヨタの最新技術(先進安全装備)を体感したい方

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