大相撲初場所は8日、東京・両国国技館で初日を迎え、元大関で西十両12枚目の朝乃山(28)=富山市出身、高砂部屋=は、東十両12枚目の貴健斗(たかけんと)(26)=熊本県出身、常盤山部屋=を突き落としで下し、関取に返り咲いて初の一番を白星で飾った。
朝乃山は2021年夏場所以来、1年8カ月ぶりに大銀杏(おおいちょう)に黒の締め込みで土俵に上がり、国技館の観客からマスク越しの声援を浴びた。初顔合わせとなった取組では、立ち合いで得意の右差しを阻まれ、引いて呼び込んだが、左に逃れながらはたいた。
リモート取材に対し「相撲内容は良くない」と反省しつつも「次からは前に出る相撲を貫き、お客さんに心の底から応援してもらえる力士を目指したい」と誓った。
幕下までは7番相撲で、再昇進した十両からは15日間戦う。2日目の9日は東十両11枚目の千代栄(ちよさかえ)(32)=京都府出身、九重部屋=と対戦する。今場所で全勝に近い成績を残せば、他の関取の成績次第で、次の春場所で幕内に復帰する可能性がある。
■千代獅子と旭水野が白星 このほかの県出身力士は、序二段の千代獅子(富山市出身、九重部屋)と旭水野(朝日町出身、大島部屋)は白星、三段目の飛騨野(富山市出身、荒汐部屋)と序二段の千代烈士(南砺市出身、九重部屋)は敗れた。