ロケットや空港で和歌山県活性化 国会議員らが座談会

和歌山県内の活性化策などについて話し合う国会議員座談会(7日、和歌山市で)

 和歌山県内選出の国会議員らによる新春座談会が7日、和歌山市の和歌山放送であり、串本町の小型ロケット発射場や白浜町の南紀白浜空港を生かした活性化、不採算区間となっているJR紀勢線の新宮―白浜など、地域の課題を議論した。

 県内選出の自民党の二階俊博衆院議員、石田真敏衆院議員、世耕弘成参院議員、鶴保庸介参院議員、比例近畿ブロック選出で公明党の浮島智子衆院議員のほか、岸本周平知事も出席した。

 串本町で2月、全国初の民間小型ロケット発射場が稼働する予定であることについて、世耕議員は「国内で宇宙関連のベンチャーが非常に勢いを持つ。研究開発や製造の拠点を和歌山に集積させることが重要」と述べた。

 一方、鶴保議員は「宇宙版の運送トラック会社であり、荷主を世界中が取り合っている。国内や東南アジアなどの国で、荷主を探す支援をしていかないといけない」と述べた。

 観光面について、二階議員は「できるだけ多くの人に見学に来てもらいたい。大いに盛り上げたい」と話した。

■白浜―羽田4往復へ

 日本航空(JAL)の南紀白浜―羽田便が2月の約1カ月間、1往復増えて、4往復になることについて、岸本知事は「データを取るための実験で、5年に1回しかできない。2月にお客さんがものすごい数になって初めて(4往復が)定着する。県職員の東京出張は全員、白浜空港から飛ぶようにした」とし、利用客増へ協力を求めた。

■「集客の努力を」 JR新宮―白浜

 JR紀勢線の新宮―白浜が不採算区間として公表されたことについて、二階議員は「攻めの観光振興策に取り組んでいきたい。全国旅行業協会にも力を借り、しっかり取り組みたい」と話した。

 世耕議員は「沿線は観光資源の宝庫で、車窓だけでも大絶景。観光資源を磨き、集客の努力をしていく」、岸本知事は「長い目で見て、上下分離も視野に入れた議論も仕掛けていきたい」と考えを述べた。

© 株式会社紀伊民報