ことしの花粉は特にキツイ!? 中国・関東・北陸は「この10年で最多」 スギ花粉の花芽調査

まだ正月気分が残っている方も多いと思いますが、こちらの対策をそろそろ始めた方がいいかもしれません…。それが花粉症です。

ことしの花粉の飛ぶ量は、去年に比べて全国各地で多くなるおそれがあるとされています。

特に、中国・北陸・関東地方では、この10年で「最も多くなる」おそれが指摘されています。

■ことしは花粉の飛散が多くなる条件そろう

その年に花粉が飛ぶ量は、いつの天候に左右されるのでしょうか。

花粉の飛ぶ量は、前年の夏(6~8月)の天候に大きな影響を受けます。夏の日照時間が長く、気温が高い場合には、スギの雄花の着花量が多くなり、翌年春に飛ぶ花粉の量が多くなります。

去年の夏は、全般的にしっかり暑くて日照時間も多くなりました。

特に東日本や西日本では、本来ならば梅雨らしい天気が続く6月後半~7月前半に、晴れて暑さが厳しい日が多くなったため、スギの花芽ができるのによい条件となりました。

■中国・北陸・関東地方では「過去10年で最も多い」

環境省では、毎年11~12月ごろ、スギの雄花に花芽がどれくらいできているか調査をしています。

その結果によると、ことしのスギ雄花の着花量は、東北南部から九州にかけての多くの地域で「前年より多い」結果となりました。

特に、ここ数年のスギ雄花が例年より少なかった関東や中国地方でかなり多く観測されており、中国・関東・北陸地方では過去10年間にスギ雄花が観測された値の最大値を超える数が報告されているといいます。

中国地方の結果をみると、広島県では去年の1.8倍超、例年の1.5倍超の雄花の花芽を確認。山陰地方では、去年の20倍前後、例年の4~6倍の花芽が確認されています。

また関東地方ではヒノキの雄花も極めて多いことが報告されています。

環境省:スギ雄花花芽調査の結果について(令和4年度)

花粉が飛び始める時期は、関東から九州では2月上旬ごろからとみられています。

花粉症に悩む方にとってはシンドイ季節はすぐそこ…。特にことしは例年以上に早めの対策を考えた方がいいかもしれません。

(RCCウェザーセンター)

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