神奈川各地の式典は20歳対象 法改正後初の「成人の日」 日韓W杯やアザラシのタマちゃんフィーバーの年生まれ

【二十歳の市民を祝うつどい】着飾って入場する式典参加者ら=横浜市港北区の横浜アリーナ(花輪 久写す)

 「成人の日」の9日、神奈川県内各地で門出を祝う式典が開かれた。好天に恵まれ、会場周辺では振り袖やスーツ姿の参加者の笑顔がはじけた。

 昨年4月に成人年齢を18歳に引き下げる改正民法が施行されてから初めての成人の日となった。県内33市町村は従来通り20歳を対象に式典を実施。対象者は前年比1362人減の8万7724人(男性4万4997人、女性4万2727人)で4年連続の減少となった。

 横浜市港北区の横浜アリーナで開かれた「二十歳の市民を祝うつどい」は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点で5回に分けて行われ、計約2万人が参加した。同区在住の大学2年生・山崎珠優さん(20)の夢は保育士。「子どもに優しい大人になりたい。社会の一員として責任を自覚し、目標に向かって進みたい」と話した。

 20歳の多くが生まれた2002年は小泉純一郎首相が日本の首相として初めて北朝鮮を訪問。拉致被害者5人の帰国につながった。日韓共催のサッカーワールドカップが開催されたほか、アゴヒゲアザラシのタマちゃんが多摩川や鶴見川などに出没。フィーバーを巻き起こし、「タマちゃん」が同年の新語・流行語大賞の年間大賞に選出された。

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