【DeNA】小池外野守備走塁コーチに聞く 「自分の強み考え勝負を」 高レベルのレギュラー争い期待

試合前にノッカーを務める小池外野守備走塁コーチ(中央)

 1998年以来の頂点へ、自分の土俵はどこに─。横浜DeNAの小池正晃外野守備走塁コーチは高いレベルでのレギュラー争いを歓迎し、「実力の差はそんなに大きく離れているわけではない」とチームの現状を見詰める。その上で「何が自分のストロング、ウイークポイントなのか。しっかり考えて、何で勝負していくのか。春季キャンプから見せてほしい」と選手に訴えた。

 ─昨季は最下位から2位に躍進。昨秋のトレーニングで選手に伝えたことは。

 「三浦監督になってから伝えていること。走塁でいえば、一つ先の塁にいく。守備であれば、一つ先の塁を防ぐ。よりスピード感を持つこと。2位になったとはいえ、アップグレートしていかないと、やはり優勝は見えてこない」

 ─昨シーズンを通して個人的に思ったことは。

 「もっと勇気を出していけた。盗塁ならスタートを切れたと思うし、打球処理ならもう1歩前で勝負できた。選手の勇気を出させる準備をしたい。全てこちらの責任として、選手には動いてもらって構わない」

 ─それは小池コーチ自身の反省につながるのか。

 「大胆に攻めるところは攻めないと。守ってばかりでは、なかなか勝機は見い出せない。リスクもあるが、それをリスクと思わせないように、常にプラスに、ポジティブに伝えたい」

 ─そこが連覇したヤクルトとの差か。

 「勢いもあると思うが、まだまだうちは守りに入るチームではない。発展していくチームなので、そういう勇気とか、持ち味の明るさを前面に出して今シーズンは戦いたい」

 ─今季は各ポジションのレギュラー争いが激化しそう。外野手をどう見ているか。

 「佐野、桑原は打撃との兼ね合いもあるのでレギュラーに近い存在ではあるが、2人を脅かす存在が出てこないとチーム力は上がらない。楠本は去年94試合に出たし、関根はオフシーズンもメキシコで頑張っている。虎視眈々(たんたん)と、隙あらばレギュラーを狙ってやるという選手は多い。レギュラーの選手は隙をつくってはくれないからこそ、自分でこじ開けるしかない。その手助けはしていく」

 ─オフはどんなことをしていたか。

 「試合を見返すというよりも、その選手の何が強かったか。今シーズンに向けての課題や、2~3年後の成長した姿を考えながらチェックしていた」

 ─甲子園で春夏連覇した1998年の横浜高時代にベイスターズも秋に日本一へと輝いた。いよいよ悲願をその手につかみたい。

 「僕はプロの世界を見ていた側だったが、あの盛り上がりはみんながすごいと言っていた。去年の2位であれだけ盛り上がれば、優勝したら、もっとすごいと思う。それを本当に肌で感じたい。そのために今からシーズンにつなげたい」

 ◇

 小池コーチは9日に地元の保土ケ谷警察署で、「110番の日」の1日警察署長に。人気ぶりは健在で、通行者らに適切な110番通報の利用などを呼び掛けた。

© 株式会社神奈川新聞社