「ものしリッス」。リス君と一緒に知識を深めていきましょう。今回は今年の干支、ウサギにまつわるテーマです。
体長約3.8mにもおよぶ大きなウサギ。静岡県島田市大代で約30年前から毎年、地元の有志団体が手作りしている「ジャンボ干支」です。ウサギの足元をみると、ニンジンを持っています。やっぱりウサギといえば、好物はニンジンですよね。
<王子田会の会員>
「大体ニンジンじゃない?エサは。やっぱり色が赤くて目立つもんでかな?」
「ウサギに聞いてみないとわからんな」
「ジャンボ干支」を見に来ていた人にも、ウサギが好きな食べ物を聞いてみました。
<ジャンボ干支の見物客>
「ニンジン」
「ニンジン」
「なんか、めちゃくちゃおいしいからじゃない?」
「ニンジン?ニンジン?」
「ニンジンじゃないんですか」
ウサギの好物は、ニンジンとみんなが口をそろえます。そこで今回のテーマは「ウサギは本当にニンジンが好きなの?」。
静岡市駿河区の日本平動物園にお邪魔しました。かわいいウサギをはじめ、小動物とのふれあいを楽しめる「ふれあい館」の飼育員、江林奏絵さんに聞きました。
ウサギは本当にニンジンが好きなんですよね?一番好きですよね?
<日本平動物園 江林奏絵飼育員>
「ニンジンも食べるけど、主食は牧草だよ。日本平動物園では、ニンジンよりも小松菜が好きな子が多いよ」
ニンジンが一番の好物じゃないんですか?
では、実際に、ニンジンと小松菜をウサギたちの前に並べて置いてもらいました。すると、ウサギたちはニンジンには見向きもせず、小松菜の方に集まりました。取り合うようにして、ほおばっています。一方、ニンジンには一羽も近づいていません。中には、ニンジンを飛び越えて小松菜を食べに行くウサギも。
日本平動物園のウサギには、小松菜が大人気でした。小松菜がなくなるとニンジンを食べるウサギもいましたが、小松菜もニンジンも食べ過ぎはよくないみたいです。
<日本平動物園 江林奏絵飼育員>
「ウサギはニンジンを食べすぎると太って病気になってしまうよ。野菜は栄養価が高すぎるから牧草の方がウサギにとってはいいよ」
あくまでウサギの主食は牧草。ニンジンや小松菜などの野菜は栄養価が高く、食べなくても生きていける人間でいう「おやつ」のようなもの。食べ過ぎると太って病気になってしまう恐れがあるので、与え過ぎには、注意が必要なんですって。
この「ウサギ=ニンジン」のイメージは、一説によると、ある絵本に出てくるウサギの世界的人気キャラクターが、ニンジンに似た野菜を食べていたからともいわれています。