女子大生を脅迫し集団で乱暴、元滋賀医科大学生の男に懲役5年6月判決

大津地裁

 滋賀医科大生の男3人が女子大学生(22)を集団で乱暴したとして逮捕された事件で、強制性交の罪に問われたA被告(25)=退学処分=の判決公判が10日、大津地裁で開かれた。大森直子裁判長は「被害者の人格を無視した卑劣で悪質な犯行で、望まぬ性交を執拗(しつよう)に強いられた被害者の苦痛は計り知れない」として懲役5年6月(求刑懲役8年)を言い渡した。

 A被告と共謀したとして同罪で起訴されたB被告(25)とC被告(27)の審理は別に行われる。

 判決によると、A被告とC被告は昨年3月15日夜、大津市内のA被告宅のマンションで、C被告が携帯電話で動画撮影をする中、A被告が女子大学生に乱暴。引き続きA被告が動画撮影しながら、A被告とB被告が代わる代わる乱暴した。

 弁護側は「性交が始まる場面で明確な拒絶がなかったと推測される」として酌量を求めた。大森裁判長は「直前まで性交を拒み続けていた被害者が数分もたたないうちに自ら応じることは到底考えられない」と退け、A被告が中心的役割を担ったと認定した。

 滋賀医大は「被害者やその家族に深くおわび申し上げる。他の2人については、今後の裁判の動向を注視しながら、確認できた事実に基づき厳正に対処する」とコメントした。

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