【DeNA】ディアーナ在籍5年のJunonさん卒業 14日最終公演「全部出し切りたい」

ディアーナを卒業するJunon=横浜市中区

 夢を与え、成長してきた。横浜DeNAの球団公式パフォーマンスチーム「diana(ディアーナ)」のJunonが、昨季限りで卒業した。メンバー全員での最後のイベントとなる1月14日の「THE FINALS」に向け、「感謝の気持ちを歌に乗せて、全部出し切りたい」と意気込む。

 2018年の加入から在籍5年。「ただ踊るだけじゃなくて、人間性やチアリーダーに大事なものをこの場所で成長できた」。年間の本拠地公式戦だけでなく、時には敵地でもダンスを披露する過密日程をこなす中で、人生の糧になる時間を過ごした。

 2年目の19年から球団のチアスクールで講師も始めた。子どもたちに教える立場になったことがパフォーマーとしての転機となった。「知識が全くなく、教えられるレベルじゃなかったと気づかされ、基礎が大事だと考えるようになった」。ストレッチからダンススキルまで、体の使い方を一から見直したことで、自身のパフォーマンスも一段と飛躍したという。

 昨シーズンは3年ぶりに球場の人数制限が解除され、ディアーナの活躍の場も復活。後押しを受けるようにチームも19年以来となるクライマックスシリーズ(CS)進出を果たした。だからこそ、阪神とのCSファーストステージ第3戦で敗退が決定した瞬間は、あふれ出る涙を抑えられなかった。「あそこまで全力で応援できて良かった」

 元々、根っからの野球好き。小学1年から始めたダンスと並行して、高学年に上がると少年野球チームにも入団した。家族と一緒に横浜スタジアムでベイスターズ戦を観戦することも多く、かっこよく踊ってファンを盛り上げるディアーナの姿に魅了された。

 過去のメンバーを見渡しても在籍期間は5年が最長。新しい夢への挑戦と一つの節目を超えたいという思いのはざまで葛藤したが、卒業したメンバーの活躍を見るうちに「もっと冒険してみたい」と巣立つことを決心した。

 今後はパフォーマーとしてさらなる高みを目指す。「自分の強みを生かしたパフォーマンスをしていきたい。ここからが勝負」。再び、新しい星を追いかけていく。

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