ブルージェイズがベルトと1年930万ドルで合意 主にDHで起用か

日本時間1月10日、メジャーリーグ公式サイトが関係者から得た情報によると、ブルージェイズはジャイアンツからフリーエージェント(FA)となっていた34歳のベテラン一塁手、ブランドン・ベルトと1年930万ドルの契約を結ぶことで合意に至ったようだ。ベルトはジャイアンツ一筋12年のメジャー生活で2度の世界一に貢献し、通算175本塁打を記録。ブルージェイズの一塁にはブラディミール・ゲレーロJr.がいるため、ベルトは主に対右投手用の指名打者(DH)として起用されることになりそうだ。

ベルトはメジャー最初の9シーズンで1度も20本塁打以上を記録したことがなく、一塁手としては長打力に欠ける印象のある選手だったが、短縮シーズンの2020年に51試合で打率.309、9本塁打、30打点、OPS1.016の好成績をマーク。翌2021年は故障で97試合の出場にとどまったものの、打率.274、29本塁打、59打点、OPS.975を記録し、前年の活躍がフロックではないことを証明した。しかし、昨季も故障に悩まされ、78試合で打率.213、8本塁打、23打点、OPS.676と低迷。シーズン終了後にFAとなり、現在に至るまで契約が決まらない状況が続いていた。

ブルージェイズはラインナップが右打者偏重になっていたため、今オフは左打者の補強に力を入れている。トレードでテオスカー・ヘルナンデス、ルルデス・グリエルJr.という2人の右打者を放出し、FAでケビン・キアマイアー、トレードでドールトン・バーショと左打者を補強。さらにベルトも加え、打線の左右のバランスは一気に改善された。

ブルージェイズにはゲレーロJr.という不動の正一塁手がいるため、ベルトは主に対右投手用のDHを担うことになる。ダニー・ジャンセンがマスクを被るときは正捕手アレハンドロ・カークがDHに回る予定だが、メジャーリーグ公式サイトでブルージェイズを担当するキーガン・マシソン記者は「DHでの打席数はベルトが最も多くなる可能性が高い」と予想。もちろんゲレーロJr.の休養日には慣れ親しんだ一塁の守備に就く機会もあるはずだ。

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