エンゼルスがフィリップスを獲得 「4人目の外野手」として起用へ

日本時間1月10日、エンゼルスはオリオールズからフリーエージェント(FA)となっていた好守の外野手、ブレット・フィリップスと1年契約を結んだことを発表した。1年120万ドルのメジャー契約であることが報じられており、ロースターの枠を空けるために救援右腕オースティン・ウォーレンがDFAとなった。フィリップスは高い守備力だけでなく、リーダーシップにも定評のある選手。なお、フィリップスの加入により、ジョー・アデルとミッキー・モニアックの2選手は今季の開幕をマイナーで迎えることになりそうだ。

限られた予算のなかで先発左腕タイラー・アンダーソン、強打の内野手ブランドン・ドルーリー、剛腕リリーバーのカルロス・エステベス、強肩強打のハンター・レンフロー、好打好守のジオ・ウルシェラを獲得し、2014年以来9年ぶりのポストシーズン進出を目指して着実に戦力アップを遂げている今オフのエンゼルス。次なる一手は左翼テイラー・ウォード、中堅マイク・トラウト、右翼レンフローの外野トリオを支える「4人目の外野手」の確保だった。

現在28歳のフィリップスは、レイズでプレーした2021年に自己最多の119試合に出場し、打率.206、13本塁打、44打点、14盗塁、OPS.727を記録。昨季はレイズで75試合、オリオールズで8試合、合計83試合に出場して打率.144、5本塁打、15打点、7盗塁、OPS.466と大きく成績を落とした。最大の魅力は守備力の高さで、外野での守備防御点は2021年の+11を筆頭に、メジャー6年間すべてプラスの数値を記録。昨季も外野3ポジション合計で+7をマークした。外野3ポジションをどこでもこなせるため、「4人目の外野手」にうってつけの存在だ。

フィリップスが加入したことにより、アデルとモニアックの両若手外野手はマイナーAAA級でシーズンをスタートする可能性が極めて高くなった。メジャーで「4人目の外野手」として不定期な出場機会を与えるよりも、マイナーでレギュラーとして実戦経験を積ませたいのだろう。なお、メジャーリーグ公式サイトでエンゼルスを担当するレット・ボリンガー記者は「エンゼルスがアデルのトレードを決断する可能性もある」と伝えている。

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