新潟県燕市の図書館で毎年恒例の「本の福袋」貸出開始、今年は書籍40冊を詰め込んだ「福箱」も

新潟県燕市内の図書館3館で10日から、「本の福袋」の貸出を開始した。2023年は燕図書館と吉田図書館が移転および開館40周年を迎えることから、書籍40冊を詰め込んだ福袋ならぬ「福箱」も用意する。開催期間は22日まで。

図書館における本の福袋は「知らない本との出会い」を提供することを狙いに全国各地で行われており、燕市の燕図書館、吉田図書館、分水図書館でも毎年恒例となっている。同3館では今年も福袋を用意。「時代小説」「和を楽しむ」といったものから、今年の干支の「うさぎ」、はたまた「タイトルが一文字の小説」といった変わり種まで、袋ごとに様々なテーマを設け、職員が選んだ5冊を入れている。

また、福袋にはそれぞれおみくじが付随。おみくじには職員が選んだ書籍の一節が添えられ、これもまた新たな1冊との出会いを促す楽しい仕掛けとなっている。

さらに、今年は燕図書館と吉田図書館の40周年を記念し、書籍40冊を詰め込んだ「福箱」が登場。10日午前の燕図書館では、福袋・福箱のブースに利用者が足を止め、存在感を放つ黄色いケースを眺めていた。

福袋を並べる職員

40冊が詰め込まれた福箱

テーマ「村上春樹」の福袋を手に取った70歳代の男性は、昨年につづき2回目の福袋だと話す。「(今回借りた)村上春樹の本は、前から読みたいと思っていた。取り組みは良いことだと思うので、来年以降もぜひつづけてほしい」と笑顔を見せる。

燕図書館業務責任者の山田麻美氏は「利用者が普段手に取らない本を借りていただける機会になるよう、私たちでテーマを決めて選んだ本が5冊入っている。何の本が入っているか分からないようになっているので、持ち帰って開けてもらい、ぜひ色々な本と出会っていただければ」と話した。

なお、同3館では貸出冊数を通常の10冊から40冊に増量。貸出期間も2週間から4週間に延長している。こちらは29日まで。

福袋にはそれぞれ様々なテーマが

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