【日本チェーンドラッグストア協会】解熱鎮痛薬の“爆買い”対策に苦慮/「制限難しい」

【2023.01.10配信】日本チェーンドラッグストア協会は1月10日に定例会見を開いた。その中で記者から中国人による解熱鎮痛薬などの“爆買い”対策として、購入個数制限などを厚労省が求めていることへの見解を問う質問が出ると、協会は実質的な制限をすることが難しいなどの苦慮している現状を明らかにした。

協会会長の池野隆光氏は、「インバウンド需要かどうかは分からないが、パブロンなどの総合感冒薬や解熱鎮痛薬などがバカ売れしている」と現状認識を吐露。欠品する店も出ているとした。個数制限などの措置については、措置をとっているとした上で、一度お店を出てから買いに来るケースなど、対応に難しさがあることを語った。

同協会事務総長の田中浩幸氏も、「基本的に厳格に制限は難しい」と話した。また、制限の法的根拠も希薄であることもあり、店頭でのトラブルの誘発にもなるとの懸念も示した。

一方、年末年始の店頭は「いいか悪いかは別として活性化している。数字だけみるとよいスタートを切れたと思っている」と話した。解熱鎮痛薬だけでなく、年末年始は検査キットなどのコロナ関連商品が売れ筋となっているという。
池野会長は検査キットの販売などについて、「検査が根付いていくとドラッグストア・薬局が変わっていく。その前兆だと思っている」と話した。

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