110番 留学生もためらわないで 岡山西署、ひき逃げ想定通報訓練

ひき逃げを目撃したとの想定で110番通報の訓練を行う留学生ら

 「110番の日」の10日、岡山西署は岡山理科大(岡山市北区理大町)で、外国人留学生を対象に、事件や事故の発生時に適切に通報してもらうための訓練を行った。

 中国やスリランカ、バングラデシュからの留学生約40人が参加。署員が正しい110番の利用方法について「日本語が分からなくても通訳が対応する」「場所や状況を把握するために通報場所から離れない」などと注意点を説明、英語や中国語、ベトナム語などに対応した県警の啓発動画をユーチューブで見られることも紹介した。

 訓練はひき逃げを目撃したとの想定で、留学生が携帯電話で110番。駆け付けた警察官に逃げた車の方向や車種、被害の様子などを伝えた。

 ネパール人男性(22)は「逃げた車の色や形といった特徴をイエスかノーかで答えられるよう質問してくれた。役に立てると思う」と話した。

 同署の青艸(くさ)保昭地域課長は「日本語に自信がなかったり、地理に不案内だったりすることもあるだろうが、ためらわず通報してほしい」と呼びかけた。

 県警によると、外国人からの110番通報は2022年が11月末までで219件あった。

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