山梨県知事選挙に立候補 長崎幸太郎(ながさき・こうたろう)氏の経歴・政策まとめ

任期満了に伴う山梨県知事選挙が1月5日告示、1月22日投開票の日程で実施されています。今回の山梨県知事選挙には届け出順に自民党と公明党が推薦する現職の長崎幸太郎氏(54)、共産党・れいわ新選組・社民党が支持する新人の倉嶋清次氏(74)、新人の志村直毅氏(53)の無所属3名が立候補しました。本記事では無所属新人の志村直毅氏についてご紹介します。

山梨県知事選挙に立候補 倉嶋清次(くらしま・せいじ)氏の経歴・政策まとめ
山梨県知事選挙に立候補 志村直毅(しむら・なおき)氏の経歴・政策まとめ

東京大学卒業。財務省を経て衆議院議員を3期、山梨県知事を1期務める

長崎氏は1968年生まれ、東京大学法学部卒業。

旧 大蔵省(現 財務省)に入省し、おもに主計局にて国家予算の編成や金融庁で法案作成に従事したほか、米国・コーネル大学留学やロサンゼルス総領事館など海外勤務も経験しました。2002年から政策参事として山梨県庁に勤務し、14年間勤務した財務省を退職。

2005年の衆議院議員選挙に初当選、以降通算3期務めました。

2019年の山梨県知事選挙に初当選、今回は2期目を目指しての立候補となります。

長崎氏が掲げる政策とは

長崎氏は自らのホームページにおいて以下の政策を公表しています。

Ⅰ ふるさと強靱化

約束1 感染症に強靱な地域づくり

・新型コロナ感染症対策
●県医師会・県内病院との連携で築き上げた本県の新型コロナ用医療提供体制を堅持し、さらなる強化を図ります。
●県は、新型コロナ対策の砦であり、感染爆発が起きても県庁の人的・財政的資源の総力を挙げて、医療従事者の皆様とともに県民の命と健康を守り抜きます。 ほか

・新興感染症対策
●感染症の予防から発生時のまん延防止、医療提供体制等に関して、関係機関の役割分担や責務などを定めた「感染症対応ビジョン」を策定します。
●新興感染症にも慌てずに対応できる「使える」アクションプランを策定し、医療機関や市町村とともにオール山梨の感染症対応能力を向上させます。 ほか

・山梨県感染症対策センターの拡充
●山梨県CDCを「県内各地の健康危機事案に介入する組織」に拡充し、「地域完結型の健康危機事案支援体制」を構築します。

・市町村との緊密な協力体制の構築
●感染症対応における市町村保健衛生部局との連携体制を強化し、職員の応援派遣など全県を挙げて保健所機能の維持を図る体制の構築を進めていきます。

・グリーン・ゾーン認証制度のさらなる展開
●グリーン・ゾーン認証制度を通じ、感染症に強い事業環境づくりを後押しします。
●県と認証店とのネットワークを、感染症対策のみならず、経済再生に向けたデジタルプラットフォームとして活用します。

約束2 防災・減災、県土の強靱化

・交通強靭化
●令和元年度に設立した交通強靱化プロジェクトにおける関係機関との連携・協力のもと、東京圏との交通途絶を防ぎます。
●「交通強靭化2.0」として、生活道路における雨量規制解除のための整備や電線地中化を促進します。

・治水・水害対策
●流域のあらゆる関係者が協働しハード・ソフト両面で取り組む「流域治水」への転換を促進・深化させ、県民の命を守る治水対策を展開します。

・電力供給の強靭化
●災害時の電力安定供給を確保するため、東京電力との連携を深化させ、インフラ被害の最小化・停電からの早期復旧・災害に強いエネルギーシステムの導入を柱とした取り組みを推進します。

・富士山火山防災対策
●富士山噴火時の「逃げ遅れゼロ」を実現するためソフト・ハード両面にわたる対策を講じます。

約束3 地域経済基盤の強靱化
・地域経済基盤の強靱化
●県内企業のBCP作成を推進・支援します。 ほか

約束4 地域を担う人財づくり
・地域を担う人財づくり
●「キャリアアップ・ユニバーシティ」構想の推進
●全ての県民のデジタル・リテラシーの向上に向けた学びの機会を用意します。 ほか

約束5 生活基盤の保障
・介護
●令和8年度を目途に「介護待機者ゼロ社会」を実現するため、特別養護老人ホームの増強など施設整備を計画的に推進します。
●「介護福祉総合支援センター(仮称)」を開設し、介護者支援や、介護人材確保など介護事業者への支援を強化します。

・医療
●「必要な人への必要な医療の提供確保」と「県民医療システムの持続可能性確保」が両立する地域医療体制の整備・構築に取り組みます。
●初期救急医療体制の新たな整備に向けた議論を進めます。また、遠隔診療を用いたトリアージや地域の二次救急病院の支援などの新たな救急システムの構築について検討を行います。 ほか

・障害者施策の充実
●障害のある方やその御家族が社会の中で安心して生活できる環境づくりを推進し、グループホームなど居住系サービスの充実を図ります。
●医療的ケアを必要とする方を支援する地域の拠点づくりを推進し、富士・東部地域には医療的ケア児支援センターのサテライトを開設します。ほか

・自殺対策
●総合的な自殺防止対策を展開し、居住地ベースの自殺率を全国最低水準に引き下げることを目指します。
●青木ヶ原樹海については、「生命を育む森」として抜本的なイメージアップを進めていきます。 ほか

・ひきこもり総合対策
●ひきこもりの状態にある方やそのご家族に寄り添い、ひきこもり対策に取り組む団体への支援や質の高い対人援助を提供できる人材の育成など、社会とのつながりを回復していただくための取り組みを丁寧に行います。
●ひきこもり当事者が個々の能力を発揮して働き、社会参加できる受入先の掘り起こしなど、社会環境の整備に取り組みます。

・依存症からの脱却の支援
●ギャンブルなどへの依存症からの立ち直りを目指す人を地域で支え、励ますため、民間団体の取り組みを支援し市町村や企業などとワンチームで対応します。
●若年層で深刻化するネット依存・ゲーム障害への効果的な対策を民間企業との協働により検討し、実行に移します。 ほか

約束6 子育て支援の充実
・子育て支援の充実
●民間の婚活サービスとの連携・ネットワーク構築により、結婚を希望する誰もが希望を叶えることができるよう、社会全体で効果的な婚活支援を行います。
●不妊医療提供体制のさらなる充実に努めるとともに、公的保険の対象外となっている先進治療に対しても県独自の助成を行います。 ほか

約束7 安全・安心、快適なまちづくり
・安全・安心、快適なまちづくり
●地域づくり交流センターを創発の場とした地域貢献活動の活性化とソーシャルビジネスの創出を促進し、具体的な地域課題の解決に直結するよう支援します。
●若者がまちづくり活動や地域の課題解決その他の公益的活動に参画することを促進・支援し、将来の地域リーダーを育む取り組みを推進します。 ほか

Ⅱ 「開の国」プロジェクト
約束8 海と空に開かれた「開の国」交通ネットワークの充実
・リニア中央新幹線の開業に向けて
●リニア開業効果を県全域に波及させるため、リニア駅周辺に広域的な交通結節機能を構築します。
●リニア山梨県駅と身延線小井川駅について、シャトルバスにより定時性が確保された形で連結すべく検討を進めます。 ほか

・地域内公共交通の確保
●技術革新の成果を活用しつつ、総合的な公共交通の在り方や公共交通のすき間をつなぐシームレスな移動手段の確保の在り方を検討し、構築に取り組みます。
●富士五湖地域をモデルとして、電気や水素を駆動力とする環境に優しい移動・交通手段「グリーン・モビリティ」へとシフトする取り組みを進めます。 ほか

・広域道路ネットワークの整備
●中部横断自動車道北部区間(長坂・八千穂間)の早期事業化を促進します。
●新山梨環状道路(北部区間)の早期事業化に向け、国に有料道路制度の下での事業化を求めていきます。また、沿線地域住民を対象とした実質無料化措置や周辺生活道路の利便性向上のための整備を行います。 ほか

・地域道路ネットワークの充実
●良好な物流環境を確保して企業誘致を促進するため、企業のニーズに即した道路の拡幅整備や線形改良などを迅速に実施するための「物流環境整備促進基金(仮称)」を創設します。
●市町村による道路整備・メンテナンス事業を促進するため、市町村における専門人材育成や技術力向上に対して積極的に支援を行います。 ほか

約束9 「自然首都圏」創出のための基盤整備
・「自然首都圏」創出のための基盤整備
●富士五湖地域において、令和4年に設立した「富士五湖自然首都圏フォーラム」を核として、国内最高の観光リゾート地と最先端の首都圏機能を融合させた世界に類を見ない先進的地域「富士五湖自然首都圏」を創出すべく取り組みます。
●首都圏居住者のライフスタイル・ワークスタイル多様化ニーズの大きな受け皿となるべく移住・二拠点居住の環境整備の取り組みを進めます。 ほか

約束10 「上質な空間」づくり
・「上質な空間」づくり
●温室効果ガス排出削減目標の達成に向けて、県庁が率先して行動するとともに県民・事業者の行動変容を促します。
●太陽光発電施設適正化条例の運用と合わせ、太陽光パネルの大量廃棄時代の到来を見据えた適正処理の在り方を検討し、太陽光発電のプロセス全体が環境と調和したものとなるよう取り組みます。ほか

約束11 共生社会化の推進
・男女共同参画・女性活躍の推進
●ジェンダーギャップ(性差による障壁)を解消し、自覚する性差にとらわれずに一人ひとりが活躍できる社会の実現を目指します。
●多様性社会の実現に向けた理念・方向性を定めた「憲章」を制定し、特にジェンダーギャップ解消に積極的に取り組みます。 ほか

・年齢、障がいの有無、性的指向・性自認の多様性尊重
●アクティブシニアが仕事で活躍し社会貢献活動をリードする「輝けるシニア社会」の実現に向け、シニア世代のセカンドステージの活動を支援します。
●障害のある人が持てる能力・個性を発揮して経済的自立を果たせるよう、農福連携及び産福連携を通じた抜本的な所得向上の実現に取り組みます。また、企業へのインセンティブや支援制度の充実を図ります。 ほか

・外国人も同じ社会の一員として包摂される温かい社会づくり
●外国籍の住民が「第二のふるさと」として、自己肯定感をもって不安なく生活・活躍できる多文化共生社会づくりに向け当事者への支援と社会環境の整備を進めます。

約束12 教育の充実
・教育の充実
●小学1年生・2年生に導入してきた「25人学級」について、財源確保に注力しながら小学3年生以上への段階的・計画的な導入拡大に取り組みます。
●学校教育におけるICTの実践力を強化し、ICTを活用して課題解決型の探求的な学びの機会の充実を図ります。 ほか

約束13 困難からの脱却・再挑戦に開かれた社会づくり
・不登校児童生徒への支援
●不登校児童生徒が自己肯定感を高く持って自身の成長を追求していけるよう、「居場所」の確保や学習支援・社会性の育成の充実を図ります。
●また、不登校児童生徒の実態に配慮した教育を行う不登校特例校の導入を検討します。 ほか

約束14 地域経済の収益力向上
・「医療立県やまなし」のさらなる推進
●医療機器関連産業への参入促進・取引拡大について、「メディカル・デバイス・コリドー構想2.0」として面的・質的に深化させます。

・水素・燃料電池産業の基幹産業化
●技術開発企業の誘致・育成、人材育成、周辺関連産業の育成を通じて、水素・燃料電池技術に関する世界的レベルのイノベーション拠点の形成を図ります。
●「やまなしP2Gシステム」の国内外への普及を図り、グリーン水素の日本国内への供給システムの構築を目指します。

・スタートアップ支援
●スタートアップの育成・誘致・定着に向け、実証実験のハンズオン支援から事業化に至るまで、段階ごとにきめ細かく支援を提供します。
●「テストベッドの聖地やまなし」のブランドプロモーションを展開するとともに、山梨を舞台とした社会実装への積極支援を行います。

・地場産業振興
●山梨暮らしの豊かさ、快適さをアピールし、それに欠かせないアイテムとして訴求するという、「コトづくり」から逆算する地場産業振興に力を入れます。

・地域ブランドプロモーションの推進
●本県全体のGDPの向上を図る観点から、「ハイクオリティやまなし」の訴求による山梨全体のブランド価値向上を強力に推進します。

・デザイン先進県の構築
●デザインを活用して産業や経済を動かす「デザイン先進県」となり、デザインの力で社会の課題が解決され、イノベーションが創造される社会を構築します。

・観光の高付加価値化
●観光客に上質な価値を提供して高い収益を上げる「高付加価値型の観光産業」への進化を促進します。
●富士山・富士北麓地域や八ヶ岳地域をインバウンド再開後の象徴的観光地とすべく、観光地としての在り方について地元関係者とともに議論を深めます。 ほか

・農畜水産業の収益力の強化
●農業生産者の所得向上をさらに高いレベルで実現すべく、農畜水産物のブランド価値の向上と、「生産・流通・販売の三位一体の高度化」を進めます。

・林業の成長産業化
●県内林業の付加価値生産性を全国上位県レベルに引き上げるべく、林業経営体の経営強化と規模拡大の支援、優良経営体の取り組みの横展開、県産木材のブランド力の強化や販路拡大・高収益化を図ります。

約束15 文化・芸術の振興
・文化芸術活動の振興と価値創造
●クリエイターの活動・交流拠点の整備を進め、創作活動に対する多様な支援やキャリアサポートを提供します。また、クリエイターと鑑賞者との身近な交流を支援し、日常的・身近にアートを楽しめる環境を整えます。
●富士五湖地域や八ヶ岳地域について、全国から気鋭の芸術家や音楽家が集まり、世界に飛躍する「アートシティ」へ発展させるべく取り組みを進めます。 ほか

・美食文化の展開と経済効果の発揮
●山梨ならではの美食文化のもと、多彩な料理店が集積し、味わうことの感動体験を求める人々で満ちあふれ、その活気がビジネス・チャンスを創出する「グルマン・エコノミー(美食経済)」で賑わう地域を目指します。

・地域特性を生かした文化創造
●富士五湖や八ヶ岳エリアにおける「アートシティ構想」に加え、果実やワインの代表的な産地である峡東地域、織物やジュエリーなどファッションをベースとした文化の醸成の可能性に満ちた富士・東部地域や甲府エリア、印章・和紙・硯など伝統的な文芸の要素が豊富な峡南地域など、県内の各地域の特性を生かした価値の集積を進めることによって、県全体の文化の創造へとつなげていきます。

約束16 スポーツの振興
・スポーツの振興
●県民誰もがライフステージに応じて日常的にスポーツに参画し、生涯にわたり豊かなスポーツライフを楽しめる社会を実現します。
●青少年センター体育館に整備する「やまなしパラスポーツセンター」を拠点として、障害のある人もない人も共にスポーツに親しむ共生社会を実現します。 ほか

約束17 パートナーシップに基づく県政の推進
・パートナーシップに基づく県政の推進
●施策・事業の意図が適時に正しく理解され、所期の効果を生みだせるようにするため、パブリック・コミュニケーションの一層の高度化に取り組みます。
●姉妹都市交流は、豊かさを共に育むパートナーとしての関係性へと深耕し、官民・分野・世代を問わずにノウハウ共有や協働に取り組む「未来共創都市連携」へと発展させていきます。 ほか

政策を支える基盤の充実
約束18 県有資産や地域資源の可能性を県民に還
・県有資産や地域資源の可能性を県民に還元
●県有地の賃貸借における賃料適正化を完遂し、「適切な投資による資産価値向上」が「賃料増額」となって県民に還元される「当たり前」を実現します。
●ふるさと納税のさらなる増収を図るため、地域資源の発掘や磨き上げで新たに創出した価値をベースに魅力的な返礼品を開発し、精力的にPRを行います。 ほか

約束19 時代の変化に対応した県庁マネジメントの実践
・時代の変化に対応した県庁マネジメントの実践
●DXによる効率化や施策・事業の不断の新陳代謝を進める一方で、データに基づき客観的に「山梨の発展に必要」と判断される重要事業には大胆に投資を行う、メリハリの利いた効果的・効率的な行財政運営を行っていきます。
●多様な知見や個性がぶつかり合い化学反応を起こすことで価値を生みだす共創の場を県庁から実現するため、民間人材や中途退職した県庁職員の積極的な採用・登用、民間企業などの外部団体との人事交流を積極的に推進します。 ほか

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