松山英樹と練習ラウンドを… 桂川有人はインスタグラムのDMで直談判

気持ち的には「全英とは違いますね」と話した(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国男子◇ソニーオープンinハワイ 事前(11日)◇ワイアラエCC(ハワイ州)◇7044yd(パー70)

大会2日前の10日、桂川有人は前年チャンピオンの松山英樹と練習ラウンドを行った。昨年7月の海外メジャー「全英オープン」(スコットランド・セントアンドリュース)の練習日にも一緒にラウンドしたことはあったが、そのときは連絡先を交換しなかった。今回は「ダメもとで」インスタグラムのDM(ダイレクトメッセージ)を使って自ら松山に直談判した。

自ら”直談判”して練習ラウンドの枠を勝ち取った(撮影/田辺安啓(JJ))

「オフィシャルなので、色んな方から(松山さんにメッセージを)送られてきていると思うので、気づかなかったり、見ていないかもとかは思っていたんですけど…返ってきて。うれしかったです」。自身のトレーナーや同じ住友ゴム工業(ダンロップ)の繋がりで連絡を取る手段はあったかもしれない。ただ、それに頼らずに自ら行動を移したのは「見ないと分からない部分はある。(一緒に)回れるなら回らせてもらって、近くで見たいなって」。誰かにDMを送って練習ラウンドをお願いするのは初めてだった。

短く、限られた時間だった(撮影/田辺安啓(JJ))

ともに松山の母校の後輩となる比嘉一貴とアマチュアの岡田晃平(東北福祉大3年)も一緒に9ホールを回り、「一番はアプローチの打ち方。こっちのラフは独特ですし、自分はまだまだショートゲームに課題があるので」とグリーン周りを重点的に質問した。「ひとつ、ひとつ丁寧に答えて下さって。なかなかないですね」。貴重な時間を過ごした。

2023年の目標は、海外初勝利と「PGAツアーに上がりたい」(撮影/田辺安啓(JJ))

2023年は挑戦の一年。昨年に日本ツアーで勝利を遂げ、「今年は余裕がある方だと思うので、できることをどんどんやって行こうかな」と胸をふくらませる。昨年末に出場した米下部コーンフェリーツアーの最終予選会は45位で終え、海外の試合に出場できる可能性は広げた。「海外で初優勝したい。あとPGAツアーに上がるのが目標」。昇格するためには米下部ツアーの賞金ランキング35位以内が目安だ。

まずは今大会に集中したい一方で、「変なプレッシャーを感じてはいけないと思ってはいるけど、推薦なので気負いは正直ちょっとありますね。色んな選手がいる中で自分を選んでもらっているので」と自力で得ていない出場権に力が入る。「自分で得た権利だったら気楽だとは思うけど…初日は不安ですね。自信もってやりたい」と意気込んだ。経験して得た成功体験が自信に変わっていく。(ハワイ州ホノルル/石井操)

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