香港紙の親会社、上場廃止 弁護団、英に支援を要請

廃刊した香港紙、蘋果日報の本社ビル=2021年12月(共同)

 【香港共同】香港証券取引所は12日、2021年に廃刊に追い込まれた民主派の香港紙、蘋果日報(リンゴ日報)の親会社であるメディアグループ「壱伝媒(ネクスト・デジタル)」を上場廃止とした。同社は既に活動しておらず、清算される。

 同社は香港と台湾でリンゴ日報を発行し、中国共産党に厳しい論調の報道をしていたが、香港国家安全維持法(国安法)に基づき香港当局が傘下企業の資産を凍結して資金繰りが悪化した。

 グループ創業者の黎智英氏は国安法違反罪に問われ収監中。収監が長期化する恐れがあり、弁護団は黎氏が市民権を有する英国の政府に支援を要請しているが、打開策はみえない。

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