コロナとインフル同時流行「積極的なワクチン接種を」 沖縄県が呼び掛け 中学生以下を対象に同時検査キット配布へ

 沖縄県は12日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、感染症の対処方針の期間を2月12日まで延長することを決定した。県内では新型コロナとインフルエンザの同時流行が始まっているため、県民に対して両感染症のワクチン接種や大人数、長時間の集まりを控えるよう求めた。
 12日の県内の新規陽性者数は1594人で、年末年始を挟み、陽性者数が増加していた前週木曜日よりも772人減少したものの、1週間合計の前週比は1.4倍で、感染拡大の勢いは強まっている。さらに、インフルエンザの同時流行が始まり、県は12日、3年ぶりにインフルエンザ注意報を発令した。
 同時流行に伴い、入院患者や医療従事者の休業者数も増加し、一部医療機関では病床確保が難しい状況が出ている。対策本部後に記者会見した池田竹州副知事は「新型コロナとインフルエンザ両方のワクチン接種をお願いしたい。どちらもワクチンの数は十分にあり、新型コロナのワクチン接種を最新の状態にすることで重症化予防効果が期待される」と述べ、積極的なワクチン接種を呼び掛けた。
 県は15日から、中学生以下を対象に、医療ひっ迫を防ぐための日曜や祝日の夜間の対応として、新型コロナとインフルエンザの同時検査キットを配布する「県小児等発熱軽症者抗原検査センター」を南風原町に設置する。37.5度以上の発熱がある軽症者を対象に、1日100件受け付ける。県の発熱コールセンターに相談した後に、検査センターの詳細を案内する。
 県は、コロナとインフルの同時流行で、救急外来の受診者数が増加傾向にあるとして、県民に対して軽症の場合や、検査目的での救急病院の受診を控えるよう、協力を求めている。
 

© 株式会社琉球新報社