飼料価格高騰に鳥インフルエンザ感染拡大 卵の価格が高止まり

食卓に欠かせない卵の価格が高止まりしています。卸売価格は飼料価格の高騰に加え、鳥インフルエンザの感染拡大によりこれまでに無い高値で推移しています。

上野比呂企リポート「仙台市若林区のスーパーです。こちらは卵コーナーですがМサイズ10個入り1パックが205円となっています。実はこれ、お店としては1月として最も高い価格なんだそうです」

若林区の生鮮館むらぬしです。安さを売りにするこちらのスーパーでも、Mサイズ10個入り1パックが205円と1年前に比べて1割ほど値上がりしています。

買い物客「(価格は)上がってますね。むらぬしさんでもお値打ちな価格だと思うんですけど。(卵は)毎日食べています。(子どもたちに)お弁当も作ったりするので」「最低でも2日に1回はどうしても朝ごはんだったりそれ以外だったり、お弁当に使ったりサラダに混ぜたりとか使用頻度がすごく多いです。ちょっと困りますね(家計に)直接響くので」

JAグループの鶏卵販売専門会社、JA全農たまごによりますと、卵の卸売価格の目安とされる東京地区でMサイズ1キロ当たりの価格は11日時点で275円。

2022年1年間の価格の推移をみると、1月に151円だったものが12月には284円と倍近く値上がりしています。

生鮮館むらぬし村主芳治店長「クリスマスシーズンが終わると、ケーキとか卵の需要が無くなるので(価格は)だいたい下がっていくんですけど、鳥インフルエンザの影響で上がってきています。(1月に値上がりするのは)初めてですね今までやってた中で」

農林水産省によりますと、今シーズンの鳥インフルエンザは9日までに宮城県を含む23道県で56例に上り、各地で感染が拡大しています。

ニワトリなどの殺処分対象は全国で約998万羽となり、これまで最も多かった2020年秋からのシーズンを上回って過去最多になりました。

生鮮館むらぬし村主芳治店長「ほとんど利益が無い状況になっている感じですね。この先もっと仕入れ値が上がってきたら、多分(価格を)上げざるを得ない状態になるかもしれませんけど、なるべくお客さんにはご迷惑をかけない程度にこの値段でやっていこうと思います」

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