男性会社員（43）の意地が窃盗容疑者の逮捕に結びついた─。港北署は11日、横浜市港北区の専門学生の男（19）を自転車を盗んだ疑いで逮捕した。
男性は2021年9月5日、同区綱島西2丁目の駐輪場に大切にしてきた自転車を止めた。ワイヤー錠を一つしていたものの、わずか1時間半ほど目を離した隙に、愛車は忽然（こつぜん）と消えた。
男性は諦めなかった。見つかる可能性を信じて、中古品を扱うフリーマーケットサイトで無数にある商品を一つ一つ確認していった。見慣れた自転車のフレームに目が留まった。
写真をよく見てみると、盗まれた自転車と同じ所に、同じ傷を見つけることができた。確信した男性は近隣の交番に出向き、警察官に事情を説明した。
盗難から1年余り経過した今年1月11日、窃盗容疑で男が逮捕された。取り調べに対して「（転売して）お金をもうけるためにやった」と供述したという。港北署では、類似事件との関連性を調べ、余罪捜査を進めていく方針という。
