中学生以下の軽症者対象に検査センター設置へ 沖縄県、コロナとインフル同時流行受け コロナ感染1594人(1月13日朝まとめ)

 新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行を受け、沖縄県は15日、22日、29日のいずれも日曜日に県医師会の協力を得て南風原町内に「県小児等発熱軽症者抗原検査センター」を設置する。発熱37度5分以上の軽症者で中学生以下の子どもが対象。新型コロナとインフルの同時検査キットを配布して検査する。
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 午後5~8時、ドライブスルー方式で1日100件を受け付ける。受診者は事前に県の発熱コールセンターへの相談が必要になる。子どもに同行する家族に症状があれば検査も可能。医師が診断して対応する。検査は無料だが、薬の処方は費用がかかる。県は受診者が殺到しないよう、検査センターの場所は公表していない。
 12日の県内の新規陽性者数は1594人で、年末年始を挟み、陽性者数が増加していた前週木曜日よりも772人減少した。一方で1週間合計の前週比は1.4倍と、感染拡大の勢いは強まっている。県全体の病床使用率は44.2%で増加傾向にある。年代別の新規感染者は20代が261人で最も多く、40代が242人、30代が213人、50代が211人、10代が191人で続く。入院患者は298人で、県域別の病床使用率は本島47.9%、宮古13.6%、八重山41.7%だった。
 12月にクラスターが発生した社会福祉施設は11例あった。県衛生環境研究所が定期的に実施しているゲノム解析では、オミクロンの亜系統が8種類検出された。
 インフル定点報告数は第1週(2~8日)が17.77人となり、流行注意報(基準値10人)が発表された。前週(昨年12月26日~1月1日)の9.89人に比べ約1.8倍増加した。
 定点医療機関56カ所に、995人の報告があった。保健所別では中部保健所が24.61人で最も多い。続いて八重山保健所が19.00人、那覇市保健所17.92人、南部保健所13.64人、北部保健所10.40人、宮古保健所9.25人となっている。
 年齢別は5~9歳が205人で最多となり、20代が199人、10~14歳が150人、1~4歳が127人で続く。子どもと若者の間で感染が広がっている。入院者数は12日午前11時時点で40人(重傷1人、中等症15人、軽症24人)となっている。全国の発生状況は国が集計中だが、前週時点で沖縄の定点報告数は全国最多となっていた。
(金良孝矢)
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