赤のスープ、白のスープ、どっちを選ぶ? 芯から体が温まる米の麺、限定販売【にっぽん食べ歩き】

「赤米線」「白米線」とそれぞれのサイドメニュー

 米の麺の一種「米線(ミーシェン)」。中国雲南省が発祥とされ、中華文化圏全体に広がった。香港から日本、シンガポールに200店以上を展開し、年間3000万人を集客する「タムジャイサムゴー(譚仔三哥)」が体を芯から温めてくれる赤、白2種のスープの米線を冬期限定で売り出している。(共同通信=中村彰)
 スパイス豊富で辛さにしびれるマーラースープの「赤米線」(880円)を辛さのレベルで下から3番目、英語では「Mild」と表記されている「5小辣」で味わった。
 ちょっと食べてもあまり辛さを感じない。だが、じわじわと効いてきて、いつの間にか額にじんわりと汗がにじんでいる。おかげで体はぽかぽかだ。

「タムジャイサムゴー」の外観=東京・恵比寿

 辛さは10段階で選ぶことができる。上位3段階は第3位から「中辣(Fierly)「大辣(Extremely Fierly)」「特辣(Hell Fire)」となっている。訳すとそれぞれ「火のような」「極めて火のような」「地獄の火」となり何だか恐ろしい。
 真っ赤なスープはただ辛いばかりではなく、うまみや芳香、そして花椒(ホアジャオ)の独特のしびれ感が混然一体となって押し寄せてくる。
 米線は米粉と水だけで練り上げた麺。ビーフンと違い太さがあることもあり、独特のもちもち感とのどごしの良さがある。
 具材は赤と白で共通なのが高野豆腐、ニラ、もやし。スープをたっぷり含んだ高野豆腐と、シャキシャキの野菜が対照的な歯応えを見せる。
 加えて赤には鶏胸肉、マイタケ、油揚げが加わり、良質のたんぱく質と食物繊維をとることができる。

「タムジャイサムゴー」の店内=東京・恵比寿

 それぞれに味変のためのサイドメニューが設定されている。赤には「黒きくらげ ピリ辛胡麻(ごま)ソース」(250円)と「豚しゃぶ肉」(350円)。きくらげはくだいたピーナツがアクセントを加えている。
 一方の「白米線」(880円)のスープは辛さは一切なく、あくまでもマイルド。優しさにあふれ、胃腸が疲れていてもすんなりと通って行くだろう。
 共通具材に加えてベビーイカ、ベビーホタテ、ウズラの卵、エノキと、こちらは海鮮の味を楽しめる。
 味変サイドメニューは「黒きくらげ 香酢ソース」(250円)と「ほうれん草のマスタードソース」。マイルドなスープにマスタードが加わることでまた一つ独特の味わいが浮かび上がる。
 「タムジャイサムゴー」はほかにトマト、サンラー、ウーラー、サムゴーサンラーを加えて6種のスープを用意。パクチー、白菜、牛肉、豚肉、ピータンなど20種類以上の具材を好みで組み合わせてカスタマイズすることができる。
 国内の店舗は東京の恵比寿、新宿中央通り、吉祥寺の3店。「赤米線」「白米線」の提供は2月28日まで。

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