伝説のギタリストの死を大物ミュージシャンが追悼「別次元」「最も偉大」「寂しくなる」

伝説のギタリスト、ジェフ・ベック氏が死去した。78歳だった。10日、細菌性髄膜炎に感染した後、息を引き取ったことが公式ツイッターに発表されている。

「ジェフのご家族に代わり、ジェフ・ベックが亡くなったことを深い悲しみと共にお知らせします」「突然の細菌性髄膜炎感染後、昨日安らかに旅立ちました。とてつもない喪失の中、ご家族はプライベートの配慮をお願いしています」と綴られている。

1960年代にエリック・クラプトンに代わりヤードバーズのギタリストとして名声を手にしたベック。その後、ロッド・スチュワートらとともにジェフ・ベック・グループを結成した。その革新的な音楽で1960年代からポール・マッカートニーやジミ・ヘンドリックスなど数々のアーティストに影響を与えたベックだが、フィードバック奏法について生前、「あれは偶然だったんだ。64、5年頃、大きな会場でプレーしていた。PAに不備があって、俺たちが音量を上げたら、フィードバックが起こったのさ」と説明。「制御可能だったからそれを使い始めたんだ。一度ヤードバーズでスタインズ・タウン・ホールでやった時、ある人から『あのへんなノイズはあるべき音ではなかった?俺だったら、あの音をキープするぞ』って言われて『もちろん意図的な音さ。余計なお世話だね』ってなったのさ」と続けた。

1969年に交通事故で頭蓋骨を骨折し、活動を一時休止しが、ソロアーティストとして変わらない活躍を70年代も続け、ジョージ・マーティンをプロデューサーに迎えアルバム「ブロウ・バイ・ブロウ」を発表する。ナイル・ロジャースやミック・ジャガーとのコラボレーションも話題となったベックは、生涯で8度のグラミー賞を受賞。2009年にはロックの殿堂入りも果たした。

そんな偉大なギタリストの死に多くの著名人が追悼の言葉を発表している。ジェフ・ベック・グループで活動をともにしたロッドはこうツイートしている。「ジェフ・ベックは別次元だった。60年代後半に俺とロニー・ウッドをジェフ・ベック・グループとしてアメリカに連れて行き、それから俺たちは後ろは振り返っていない」「ライブでプレーする時、俺の歌を聴きながら反応してくれる数少ないギタリストのひとりだった。ジェフ、君は本当に素晴らしかった。色々ありがとう」

また、ザ・ローリング・ストーンズのミック・ジャガー(79)は「世界で最も偉大なギタリストのひとり」と称賛。ロニー・ウッド(75)は「ジェフ・ベックが逝った。俺のバンド兄弟がこの世界を去った。寂しくなるだろう」とつづり、ほかにもKISSのジーン・シモンズ(73)、ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソン(80)ら著名ミュージシャンらが追悼の言葉を寄せた。

さらに2016年に友人となり、昨年はジョイントアルバム「18」でツアーを一緒に回ったジョニー・デップ(59)はジェフが亡くなる際、ベッドの傍にいたとされており、本人のバンド、ハリウッド・ヴァンパイアーズから追悼の言葉を発表している。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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