冬季に黒い種子 神社林でヤブラン

黒い種子をたくさんつけたヤブラン(和歌山県田辺市上秋津で)

 和歌山県田辺市上秋津の川上神社で、ヤブラン(クサスギカズラ科)が小さな種子をつけている。

 株際から長さ30~50センチの葉を多数出す。この細長く光沢のある葉がランに似ていることからこの名前が付いた。

 秋に直立した花茎に花を咲かせ、冬に真っ黒な6~7ミリの果実のように見える種子をつける。果実の皮は薄くて早い時期に剝がれ落ち、種子が露出した状態で成長する変わった植物。

 田辺市のふるさと自然公園センター観察指導員は「ヤブランはセンター周辺でも見られる。散歩がてら探索するのも面白い」と話している。

© 株式会社紀伊民報