日本ロジステック(株)に多額の焦付債権が発生で(株)TRAIL[神奈川]が破産申請へ

※TRAILの入居するビル

 (株)TRAIL(相模原市中央区相模原3-8-26、登記上:港区芝公園2-11-11、設立2014(平成26)年7月、資本金2000万円、濱中治社長)は1月13日、事業を停止し、破産手続きを島本泰宣弁護士(東京双葉法律事務所、千代田区麹町3-6-5、電話03-3263-8055)ほかに一任した。
 負債総額は54億9964万円(2022年3月期決算時点)。
 ※TSR企業コード:363996311、法人番号:5021001054053

 一般貨物自動車運送や倉庫業、労働者派遣業などを手掛けていた。主力のロジスティックサービスでは、顧客のニーズに合わせ、需要予測や在庫管理、荷役、受注処理、アフターサービスを提供していた。東北から沖縄まで全国に複数の拠点を開設。近年は楽天モバイル(株)(TSR企業コード:027058760、法人番号:2010901041404、世田谷区)の通信基地局の開設に関連した資材輸送の受注が増加し、2019年3月期に約9億円だった売上高は、2022年3月期には192億6159万円へ急拡大していた。
 しかし、主力得意先で当社と同じく楽天モバイルとの取引で売上高を急伸させていた日本ロジステック(株)(TSR企業コード:026854660、法人番号:5010001188655、千代田区)が、楽天モバイルに対して不正な水増し請求を行っていたことが発覚。日本ロジステックは2022年8月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請したため、同社へ多額の焦付債権が発生。事業を大幅に縮小していた。

© 株式会社東京商工リサーチ