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2022年1月13日に公開された動画ではゲストに自民党衆議院議員の平将明氏をお招きし、自民党の選挙区調整、解散時期、野党の人材について語っていただきました。
平氏が野党から引き抜きたい人物とは?
【このトピックのポイント】・10増10減で選挙区調整は難航か。森山氏が選対委員長に選ばれた理由は「人望」か
・解散時期について平氏は明言を避ける。防衛費増額をめぐる増税については「民意を問わないといけない」とコメント
・平氏「野党から引き抜きたい人はいない」とする一方で自民党の1期生は優秀な人材が大豊作と絶賛
平将明氏のプロフィールは以下の通りです。
自民党のデジタル社会推進本部でweb3プロジェクトチームの座長を務めるなど、デジタル分野に精通していることで知られています。
今回は以下の質問からいくつかピックアップして平氏に回答していただきました。
自民党選挙区調整裏話
選挙ドットコムちゃんねるでも10増10減のテーマはたびたび取り扱ってきました。MC鈴木が定数減の和歌山や山口に言及すると平氏は「やばいところ」「言えない」と即座にコメント。触れてはいけない聖域だったようです。
平氏の選挙区がある東京は定数が5増えるということで「選挙に出たいという人が殺到している。本当にありがたい」とのこと。「公募の過程で有望な人たちを出せるのでは」と続けました。
一方で定数が減る選挙区については有力な候補者がいるところも多く、今後の調整については平氏も予想できない部分が多いようです。
選挙区調整について平氏は選挙対策委員長である森山裕氏の人望の高さに触れ「森山さんが選対委員長になったのは10増10減があるからだと思う」「みんなから嫌われていたらまとまる話もまとまらない」と今回の選挙区調整の難しさを示唆しました。
「もし自分が定数減の選挙区の議員だったらどう動くか?」という質問について平氏は「どれだけ選挙区で支持されているかが大事」と回答。
「調整の対象となる他の議員の方が圧倒的に支持されているということであれば、引くこともやむを得ないと思うのかもしれない」としつつ「政治家としての命にかかわる問題」と一概に判断しかねる様子でした。
また、定数が増える選挙区においてはそれまでの選挙区が分割されるという問題もあります。
平氏自身も選挙区の一部が削られる形になります。区割りの変更について平氏は「候補者が変わることで有権者の皆さんにもご迷惑をかける」とコメントしました。
ここで話題は首長選挙でたびたび起きている保守分裂の原因に変わります。
平氏は自民党が首長選挙において3期までしか公認しないというルールに言及。「4期目だと公認がないので保守分裂が起きがち」と分析しました。
保守分裂については「一番やってはいけないパターン。ここは変えていかないといけない」とコメント。
4月9日投開票の徳島県知事選挙はすでに保守分裂の様相を呈しており、平氏は「徳島県連で調整ができていないからこうなっているのでは」とコメントしました。
有利な解散時期は?
解散時期について岸田首相、泉氏、志位氏はそれぞれ言及しているものの、ここから時期を推測することは難しい状況です。
平氏は解散時期についてはあまり気にせず「自然体でいる」とのこと。というのも初めての選挙で立候補が決まったのが投票日の25日前だったという経験が背景にあります。
平氏「当時を思えば今は事務所スタッフもいるし都議や区議など仲間もいっぱいいる。だから解散してから準備すればいいと思っている」
過去に驚きがあった解散について平氏は2021年の解散に言及。岸田首相が前倒しで解散したことに対し「このタイミングでやるんだと思った」とコメントしました。
また、長期政権となった安倍元首相の解散の「使い方」に触れ「解散すると支持率が上がるのをうまく使って支持率が落ちきらないうちに選挙を打っていた」とコメント。一方で「政権与党が有利不利で決めるのは良くないと思う」と続けました。
防衛費増額に伴う増税をめぐって解散については「昨年の参議院選挙で公約として示していないので民意は問わないといけないと思う」と平氏はコメントしました。
野党から引き抜きたいのは誰?
「野党から引き抜きたいのは誰?」という質問に平氏は「正直いないですよね」とバッサリ。
一方で「自民党から出てほしい首長ならいる」と福岡市長の高島氏や千葉県知事の熊谷氏の名前をあげ「ぜひ我が党に欲しい」「素晴らしい」と絶賛しました。
また、平氏はプロジェクトチームでの取り組みを通じて自民党1期生の能力の高さに驚いたとのことです。
具体的には塩崎彰久氏・鈴木英敬氏・尾崎正直氏の名前をあげ、塩崎氏に対しては「いい世襲。世襲でなければ政治の世界に来なかった人」とコメントしました
優秀だと感じた自民党以外の議員について問われると、平氏は北神圭朗氏の名前を挙げます。
平氏「自民党が野党だった時の交渉相手としていろいろ議論したが若いけど立派な政治家だなあと思いました」
野党時代の話に端を発して平氏が「引き抜きたいわけではないけど」と名前を挙げたのは共産党の塩川鉄也氏。
野党としての交渉術を持たない平氏に「野党のお作法」を教えてくれたのが塩川氏だったとのことです。
今回は、国会の外から見ているとなかなか分からない国会議員の仕事ぶりや素顔を平氏にたっぷり語っていただきました。
平氏「お互いプロなので国会で質問を聞けば優秀なのか適当なのかは分かるし見ている」「政党問わず信頼に足るかどうかはお互い見ているんじゃないですかね」
動画本編はこちら!
解散いつでもOK!平氏がでんと構えていられる理由とは?
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