その体の不調は「冬バテ」かも… 冬の大きな”寒暖差”がもたらす体調不良の要因と対策は

「寒さが厳しい」と予想された今シーズンの冬…。記録的に暖かかった11月から一転、12月になると気温が平年を下回って寒い日が続き、「クリスマス寒波」では、県内は大雪となりました。

一方で、年が明けてからは西日本にあまり強い寒気は南下せず、特に、ここ数日は春先取りの暖かさに…。例年であれば、今が1年で寒さが最も厳しい「寒の内」ですが、この週末は暖かい陽気で山でも雨となる予報…。

気温のアップダウンが大きいこの冬。みなさん、体調を崩していませんか。

「食欲不振」「倦怠感」「不眠」「頭痛」「肩こり」「めまい」など…。その体調不良、もしかしたら「冬バテ」かもしれません。

■「冬バテ」の大きな要因は「寒暖差」

この「冬バテ」に、特に大きな影響を与えているというのが大きな「寒暖差」です。

ひと口に寒暖差といっても「数日間の寒暖差」「朝晩と昼の寒暖差」「『屋内と屋外』の寒暖差」などがあります。

例えば、1月12日の昼間は季節先取りの記録的な暖かさとなった県内。ただ朝は晴れて冷え込んだので、朝と昼の気温差が大きくなり、広島市中区では気温差が12.6℃(最高:15.4℃、最低:2.8℃)、1月の観測史上最高を更新した安芸太田町加計では1日の気温差が20℃以上に達しました(最高:18.1℃、最低:-2.3℃)。

また、「屋内と屋外の気温差」も特に冬や夏は影響が大きくなります。通勤・通学のあとに会社や学校に入ると、寒暖差を感じる方も多いのではないでしょうか。

■「自律神経の乱れ」が「冬バテ」につながる

こうした大きな寒暖差が「自律神経」の働きに影響を与えることで引き起こされるのが「冬バテ」です。

体温を一定に保ったり、全身に血液を送ったり、食べ物を消化したり…。こうした働きの調整役が「自律神経」です。この「自律神経」は大きく「交感神経」と「副交感神経」の2つに分けられます。

「交感神経」は心や体をアクティブにさせる、緊張や興奮の神経。「副交感神経」はリラックスモードにさせる神経です。

冬の寒さに加えて、さらに寒暖の差が激しくなると、体はストレスを受けて「交換神経」ばかりが働く形になり、リラックスさせる「副交感神経」を働かせる機会が失われがちに…。

この2つのバランスが大きく崩れて「自律神経の乱れ」が起きると、痛みやダルさなどいろんな症状が現れやすくなるのです。

■「冬バテ」しにくい過ごし方を取り入れよう

「冬バテ」を防ぐためには、意識的に「副交感神経」の働きを高めてあげるのが大事です。

「体を温める」…お風呂はぬるめのお湯(38℃~40℃)にゆっくりと

「急に体を冷やさない」…出かける前に早めに暖房を消してなるべく屋外との気温差を小さくするように心がけたり、3つの首(首・手首・足首)を冷やさない

「ゆったりしたペースでできる運動」…屋外ではウォーキング、屋内ではストレッチ

「自律神経の働きを整える食材」…冬は交感神経ばかりが働き体内の活性酸素が増えがちなので、抗酸化成分が豊富な食材を補う工夫を

新型コロナの第8波、インフルエンザも3年ぶりに流行し、「冬バテ」しているとかかりやすくなるかもしれません。普段から「冬バテ」しにくい過ごし方を多少は意識しながら過ごしてみてはいかがでしょうか。

( RCCウェザーセンター )

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