<レスリング>増田莊史審判員(香川・多度津高教)が国際1S級に昇格、2024年パリ・オリンピックのスタートラインに立つ

▲2017年女子ワールドカップ(ロシア)でレフェリーを務める増田莊史審判員

 

 世界レスリング連盟(UWW)は2023年の国際審判員を発表し、1級だった増田莊史審判員(香川・多度津高教)が、オリンピックを裁く資格のある1S級に昇格した。

 今年の世界選手権(9月・セルビア)は、審判も来年のパリ・オリンピックの選考を兼ねており、UWW審判委員会エグゼクティブメンバーの小池邦徳審判員(奈良・天理教校学園高教)、1S級の沖山功審判員(香川・香川中部養護学校教)とともに、パリへの道を目指す。

 増田審判員は「同じ県の沖山審判員や高校の山田(円博)監督をはじめ、多くの人の協力と支援でここまで来ることができました。感謝したい」と第一声。パリへの道については、「その気持ちはありますが…」と控えめながら、「出ることが恩返しになると思うので、頑張りたい」と言う。今まで以上に責任ある立場となったことで、「多くの動画を見て、世界レベルの判定基準を学びたい」と話した。

 同審判員は、選手としては香川・多度津工高時代の1993年インターハイ2位(フリースタイル54kg級)、日体大を経て香川県の教員となり、2001年に全日本選手権2位(同58kg級)の実績。2013年に国際審判員となり、2016年に1級審判へ。2016年オリンピック・アジア予選(カザフスタン)2017年女子ワールドカップ(ロシア)などに参加していた。

 今月中旬にトルコで予定されている1S級レフェリーのクリニックに出席したあと、3月末のアジア選手権(インド)が1S審判としてのデビュー戦になる予定。

 なお、日本の国際審判員は小池審判員を含めて19人。うち女性は2人で、依然として女性の参画が望まれる状況となっている。

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