【「仮面ライダーギーツ」SPインタビュー】星乃夢奈&青島心が明かす“ギーツの現在地”──「いい意味でライバルとして、競い合えていると思います」

テレビ朝日系で現在放送中の「仮面ライダーギーツ」。街の平和をかき乱す敵・ジャマトと戦うゲームの世界「デザイアグランプリ」を舞台に、「黎明編」「邂逅編」「謀略編」と進んできた物語は、「デザイアグランプリ」運営内部を探ろうとする浮世英寿/仮面ライダーギーツ(簡秀吉)をなんとしてでもつぶそうと不正な関与をしたゲームマスター・ギロリ/仮面ライダーグレア(忍成修吾)が、ニラム(北村諒)によって強制排除。

残った英寿、桜井景和/仮面ライダータイクーン(佐藤瑠雅)、鞍馬祢音/仮面ライダーナーゴ(星乃夢奈)はゲームへの優先参加の権利が与えられ、さらに「デザイアグランプリ」がただの世界を救うゲームではなく、スポンサーとオーディエンスに愛される“リアリティライダーショー”だと知らされることに。それぞれが新たな決意を胸に、物語は新章「乖離編」へ。新たなライダー、新たなオーディエンスも登場し、早くも盛り上がりを見せています。

新シーズン第二のゲーム「ジャマーボール」のエキサイティングな試合展開が気になる一方で、前シーズンのゲームで消滅し、ジャマーガーデンに移送された吾妻道長/仮面ライダーバッファ(杢代和人)の動向、そしてプレーヤーの中に潜む裏切り者“デザスター”の正体…と気になる展開が続く本作。物語が大きく動き始める明日1月15日の放送を前に、TVガイドwebでは、2日間にわたってメインキャストへのインタビューを敢行。

本日は、鞍馬祢音を演じる星乃夢奈さん、「デザイアグランプリ」ナビゲーターのツムリを演じる青島心さんのインタビューをお届けします。印象に残っているシーンや撮影現場の裏側、さらに先日公開された映画撮影のお話を伺いました。

──テレビシリーズが始まって4カ月余りがたちますが、ここまでの撮影を振り返っていかがですか?

星乃 「特撮の撮影はファンの方にはおなじみ、というくらい朝が早くて忙しいということもあって、(出演が)決まって、事務所からも『体調とか気を付けてね』と言われてとても覚悟はしていたんですけど、楽しいの一言だけでは片付けられないと思います。でも、撮影が始まってから半年近くがたって、最初と比べてみんな気が引き締まって、メリハリがついてきたかなと思います。ワイワイする時はしますけど、オンオフの切り替えがパチッと変えられるようになって、みんなで競い合えているというか、いいところは褒め合える現場なのかなと思っています」

──ある意味“戦友”のような、団結力が高まってきている感覚でしょうか?

星乃 「そうですね。ギーツ自体、仲間で助け合ったりする部分もあるけど、ゲーム内容によってはライダー同士で戦わなきゃいけない部分もあるので、いい意味でちょっとずつライバルとして、戦友っぽくなってきているのかなと思います」

青島 「正直、始まる前は『1年って長いんだろうな』と思っていたんですけど、本当にここまでの半年があっという間すぎて、びっくりしています。その中でも、夢奈ちゃんも言ってくれたように、『仕事』に向き合う姿勢が変わってきたというか。それこそ、シーンの話でも『ここはこういう気持ちで』とか、『ここはどう言ったらいいかな?』みたいな演技の話を交わせる関係になれていると思います」

──特にお二人が印象に残っているシーンを教えてください。

星乃 「最初の方にバックボーンとして、1人2話くらいメイン回があって、ほかの記事でもお話しさせていただいているように、第4話は祢音のターニングポイントだったと思います。最近のお気に入りのシーンだと…坂本(浩一)監督の回(第15話)で、初めての生身でのアクションをやりました! 元々小さい頃から運動にあまり触れてこなくて、難しさも感じつつ、せっかくならこれを機にアクションもできるようになれたらと思っています。『仮面ライダー』という、1年以上も携われるお仕事ってなかなかないと思うので、藤田(慧)監督に撮影の空き時間で練習を申し込んだりもしましたね」

──実際にアクションシーンを経験して、感じたことはありましたか?

星乃 「私、意外とお豆腐メンタルで…(笑)、練習で1回失敗してしまうと、本番でも『こう転がっちゃったらどうしよう…』みたいな不安が出てきてしまって。練習ではマットもあって安心しながらできるんですけど、本番だと直接地面で撮ることが多いので、周りも『けがしないように気を付けてね!』という中での撮影なんです。そういうプレッシャーもあって、ちょっとした怖さもあります。でも、やっぱりなかなか体験できる撮影ではないので、すごく新鮮で“楽しい”が勝ちます」

──監督から言われた言葉で、印象に残っているものを教えてください。

星乃 「表情で、元々私の口の形が普通にしていても笑っているように見える形をしていて。私の中ではシリアスな表情だったりアクションしている表情を作っていても、実際に画面を通すと口角が上がっているせいで、角度によっては笑っているように見えてしまったんです。その時に監督から『自分が思っている100倍くらい、必死感を頑張って出して!』という言葉をいただいて、それからちょっとずつ良くなってきているのかなと思っています」

──青島さんが演じるツムリも、忍成さん演じるギロリに対してだんだんと自分の考えや意見を言えるようになってきているのかなと感じました。

青島 「そうですね、9話の終わりぐらいから、ちょっとずつ感情を出せるようになって、意見も言えるようになっていると思います。それこそ、16話で英寿と戦った晴家ウィン(崎山つばさ)が消えてしまった後に、ギロリに対して『ライダー同士を戦わせるなんて、ルール違反です!』と言うシーンがあるんです。ツムリって、なんだかんだウィンと一緒にゲームに参加したりして、“情”というのも少しずつ出てきているかなと思っていて。ウィンがルール違反で消されてしまった状況を自分の中に置き換えた時に、ツムリとしては絶対に泣かないけど、どうしても涙目になってしまったんです。『涙を流したら終わりだ』と思って涙目までにと我慢したんですけど、今までそういった感情になったことがなかったので、そこはすごく感情が出たのかなと思っています。自分の感情も入ってしまったかと思うと、役者としては良くなかったとも考えるのですが、ツムリとして見た時に、ウィンや英寿のことを思うとそのシーンはグッとくるものがありました」

──物語の中ではあくまでナビゲーターとして作品に関わっていますが、そういった目線では音や英寿たちのここまでの変化はどう映っていますか?

青島 「祢音ちゃんは本当に強くなったと思います。気持ちの強さというのを本当に感じますね。『デザイアグランプリ』に参加する前はずっと母親の言いなりで家出しても失敗続きだった子が、母親に対してだけではなく、英寿や景和、道長にも自分の気持ちを言えるようになったところはものすごく強くなったなと思います。でも、それは景和や道長も一緒で、気持ちの部分で彼らはすごく成長していると感じています。英寿は、“成長”というよりも“維持”って感じだよね」

星乃 「確かに、そうだね」

──どのような部分でそう感じますか?

青島 「抜群に成長しているかと言われるとそうではなくて、維持をしている状態だと思うんです。ただ、祢音たちに出会わなかったら、何も信じずずっと人を化かす人生だったのかなと思うと、最近はライダーたちのことを信じたり、ツムリのことを信じ始めたりと、“他人に対して信頼する気持ち”が出てきているところは彼の成長なのかなと思います」

──大変な撮影の中でも充実した様子が伺えたのですが、撮影時間以外はどう過ごされていますか?

星乃 「モニターでほかの子の演技を見たり、ゲストでいろんな方が来てくださるので、そういった方にお芝居のことや自分が悩んでいることを聞いてみたりしています。あとは、撮影がかぶらないこともあっていつもは1人なんですけど、心ちゃんと一緒の時は控室に戻って、ずっとガールズトークをしています(笑)。毎日それがあっても楽しいと思うけど、逆に少ないからこそ、そういう部分で息抜きができるというか、楽しみの一つにもなっているのかなと思います」

──大変な撮影の中でのモチベーション維持にもつながっていそうですね。

星乃 「そこで話すことで、『この間の撮影ってこういうことがあったんだよ』と話せたりして、ちょっとした時間でバーっと話せるよね」

青島 「うん、控室がすごく楽しくなる」

──青島さんも共感できる部分がありますか?

青島 「控室はずっと一緒なので、たまに撮影がかぶった日にずっとしゃべっている時間が本当に楽しいです」

星乃 「私たち、どっちも明るいところがあんまり好きじゃなくて…え、これ言っても大丈夫?」

青島 「大丈夫大丈夫(笑)」

星乃 「明るいところが好きではないと分かったのが、初めて控室が一緒になった時で。どちらかが先に(電気のついていない控室に)いて、それで『え、電気つける? つけない?』って聞いたら『あ、私暗いの好きだから』と返ってきて、『あ、一緒じゃん』みたいな(笑)」

青島 「本当に真っ暗なんですよ(笑)」

星乃 「だから、控室はあまり電気がついていないんです。でも、それに慣れている2人だから変に気も使わずに、絶対に電気はついていない暗いところで、ひたすら楽しいお話をしているっていう(笑)。別に根暗とかそういうわけではなくて、ただ“暗いところが好き”という共通点が見つかりました」

青島 「結構、共通点も多いんですよ。話していると、『この人話しやすいよね』という人が全く一緒だったりするんです。感じる部分が一緒だから、思っていることが一緒なんだろうなってすごく思います」

星乃 「でも、プライベートでも遊ぼうって言って、まだ遊べてないんだよね(笑)」

青島 「今度ね、遊ぼうね(笑)」

──先日、「仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル」もいよいよ公開されました。映画のことについても少し伺えたらと思いますが、映画の撮影はいかがでしたか?

星乃 「私は五十嵐さくらを演じる井本彩花さんとの撮影が、ちょうどTTFC(東映特撮ファンクラブ)でエキストラも募集した撮影だったので、待ち時間にエキストラの方とお話もして、楽しみながら撮影できました。あとは、1年以上ずっと『仮面ライダー』に触れてきたものを彩花さんがお芝居で見せてくれたので、自分もその場ですごく刺激を受けましたし、『あ、もうちょっと前後のシーンを考えられるようにならなきゃな』と感じて、すごく学べた撮影だったのかなと思います」

──映画を拝見したんですが、音ももちろんですが、ツムリがテレビシリーズとは全然違うなと感じました…!

青島 「ありがとうございます…! ツムリとしては同じ人間なんですけど、(劇場版は)中身が全然違うので、本当に苦労しました…」

──特に大変だったことを教えてください。

青島 「それこそ、私が思っている小悪魔と監督が思っている小悪魔が少し違ったことで、そのすり合わせが本当に難しくて! ドラマと並行しての撮影だったこともあって、事前に監督と話して『こういう方面でいきましょう』と話す時間もなくて、クランクイン当日の朝に『私はこういう考え方してきたんですけど、どうですか?』と聞いたら、『いや、そっちじゃなくて、こっちで』となったんです。ただでさえいつもテンションを上げてツムリを演じているんですけど、さらに上のテンションを求められたので、なかなかそこの位置にたどり着けなくて…。結構NGを出してしまって、本当に苦労しました。いつも以上に苦労しています」

──最後に、理想の世界をかなえる権利を懸けた「デザイアグランプリ」の設定にあわせて、2023年にお二人がかなえたい目標や夢を教えてください。

星乃・青島 「目標…!」

星乃 「(うーんと少し考え込んだ後)自立した女性になりたいです。高校も卒業する年で、1人暮らしも始めて、最近では自炊などもするようになっているんですけど、やっぱり親のありがたみをすごく感じているので。ちょっと困ってしまうとすぐ親に連絡してしまって、まだ甘えているなと感じる部分が多々あるので、“18歳”となると、もう成人の仲間入りになると思いますし、しっかり自立した女性になれるように頑張りたいと思います!」

青島 「まずは『ギーツ』を完走することを今は第一に考えていますけど、その後のお仕事につながるような力を“つけたい”でなく、“つけなければいけない”なと。あと半年しかないと思うと今のままではきっと全然ダメなので、ちゃんと力をつけるという部分では、そこを目標にしていきたいですね。『ギーツ』が終わったら、みんなそろって共演することはもうないと思うんですけど、それぞれが個々で一緒に共演できるぐらいの力をつけて、卒業したいです」

星乃さんと青島さん、お互いがお互いの話にうなずきながら話を聞く姿が印象的だった今回のインタビュー。写真撮影では、インタビューで出た「共通点が多く、気を使わない関係」が表れ、2人が掲げた目標をホワイトボードに書いてもらう場面では、笑いが絶えない和気あいあいとした撮影となりました。

明日は、簡秀吉さん、佐藤瑠雅さん、杢代和人さんのインタビューをお届けします。こちらも大盛り上がりの内容となっているので、お見逃しなく!

【プロフィール】

星乃夢奈(ほしの ゆな)
2004年11月7日生まれ。北海道出身。「彼とオオカミちゃんには騙されない」(Abema TV)、「ANIMALS-アニマルズ-」(ABEMA)などの作品に出演。また、雑誌「Popteen」の専属モデルを務める。


青島心(あおしま こころ)
1999年5月19日生まれ。静岡県出身。主な出演作に「絶狼-ZERO- -DRAGON BLOOD-」(テレビ東京系)、「私たちはどうかしている」(日本テレビ系)、「青野くんに触りたいから死にたい」(WOWOW)など。

【番組情報】

「仮面ライダーギーツ」
テレビ朝日系
日曜 午前9:00〜9:30
映画「仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル」
公開中

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取材・文/平川秋胡(テレビ朝日担当) 撮影/蓮尾美智子

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