大学入学共通テスト1日目は2023年1月14日、全国一斉に行われた。大手予備校河合塾による各教科科目の問題分析を速報する。地理歴史の世界史Bの分析は以下の通り。
世界史Bの分析
大問5題、マーク数34で、すべての大問に資料(史料文・図版・家系図・表・グラフ)の読み取り問題があったことは昨年と同じ。近現代より前近代からの出題が多く、アジア史、とくに中国の文化史に関連する問題が多かった。また、会話文を利用した問題が昨年より倍増して、ページ数が4ページ増加した。資料や会話文など複数の材料から必要な情報を読み取り、総合的に判断する問題が多く、注意深く解答することが必要である。難易度は昨年より高いだろう。
2023年の難易度は「難化」
受験生が苦手とする第二次世界大戦後からの出題が少なかったとはいえ、資料や会話文など複数の材料から必要な情報を読み取り、総合的に判断する問題が非常に多いこと、文化史や社会経済史が多いことなどから判断すると、難化したと思われる。
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出題傾向の分析
地域については、アジア・アフリカ史と欧米史がほぼ同数だが、アフリカ史からの出題はほとんどなく、アジア・アフリカ史の中では中国史・イスラーム史・東南アジア史の出題が目立った。とくに、中国の文化に関連する問題が多かった。したがって、分野については、政治史が多かった昨年よりも、文化史が増加し、また第5問がすべて社会経済史からの出題であったことから、社会経済史も増加した。時代については、近現代史より前近代史からの出題が多い。第二次世界大戦後からの出題が非常に少なく、第二次世界大戦後だけを問う小問はなかった。
すべての大問で資料(史料文・図版・家系図・表・グラフ)の読み取り問題があったことは昨年と同じだが、会話文を利用した問題が昨年より倍増しており、昨年公表された「歴史総合・世界史探究」の試作問題と方向性が類似する。また、会話文のほとんどが授業の場面など、生徒と先生の会話であり、これは昨年の問題や試作問題と同じである。資料と会話文など複数の材料から必要な情報を読み取り、総合的に判断する問題が多いが、従来のセンター試験型の知識のみを問う4択問題もある。地図問題は1問で、昨年の3問から減少した。なお、一昨年は1問であった。
出題分量
大問数5題、小問数34問で、大問数・小問数ともに昨年と同じ。ただし、会話文を利用した問題が昨年度より倍増しており、その分、問題のページ数が4ページ増加した。
2023年度入試の予想平均点は?
大手予備校河合塾による予想平均点は、5教科7科目で文系型が543点、理系型555点だった。
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世界史Bの問題・解答
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各教科科目の分析
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