フットボールカンファレンス開幕!森保一監督が「国内組」と「海外組」について語ったことが興味深い

日本サッカー協会(JFA)が主催、アジアサッカー連盟(AFC)が共催するJFA指導者研修会2023「第13回フットボールカンファレンス」が14日に開幕した。

今回のテーマは『FIFAワールドカップカタール2022 テクニカルレポート』。昨年開催されたカタールワールドカップに関するトピックが中心となっている。

初日は午前からさっそくJFAとAFCによる「ワールドカップTSG(テクニカル・スタディ・グループ)報告」が行われ、JFAの報告では森保一監督と反町康治技術委員長が登壇。今回のワールドカップに関する総括とともに、試合に向けた準備の具体的な内容などが映像を交えつつ紹介された。

報告の最後、森保監督はこれまで日本サッカーが積み上げてきたものを踏まえた今回の結果、カタール以降の日本代表のチーム作りとともに、「国内組」と「海外組」についてこんなことを語っていた。

森保一 日本代表監督

「現実、今は我々の代表も、50人前後のヨーロッパで活躍している選手たちをスカウティングしながら、国内も見て代表を作っているところです。

海外へ行って、より揉まれて日本の力となるということが現実的には今起こっていることかなと思いますけど、国内のサッカーが発展してこそ日本のサッカーの発展があると思っております。

今回、私も国内組として戦っているなかで、選手たちに世界を見させてもらいながらカタールのワールドカップにつなげました。

まだまだ我々は学んでいかなければいけないことも多いです。ただ、日本からも必ず(世界で)勝っていけるだけの選手育成ができること、チーム作りができることを、ここにおられる皆さん、そして画面を通して見てくださっている指導者の皆さんとともに、日本のサッカーの発展をより厳しい目で、より高い目標を見ながら一緒に作っていければと思っています。

これからも応援、そして共闘をよろしくお願いします」

欧州や南米と東アジアにまたがる“距離感”は文化や環境面など様々な違いなどもあり、取り入れればすべてがうまくいくという単純なものでは決してない。強化・育成における学びの段階は一巡し、現場ではすでに「何を取り入れるべきか」に重点が置かれている。

情報化社会で一般層からも様々なアイデアがもたらされる時代となったが、それがゆえに日本代表や日本サッカー協会は、時に誹謗中傷にも至るほどの批判に晒されてきた。

森保監督が「共闘」という表現を使ったように、これからの3年半はカタールの地で日本代表チームによって示されたものを踏まえつつ、日本サッカーを“サポートする姿勢”がより大事になってくるだろう。

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「フットボールカンファレンス2023」は明日15日まで開催。横浜での集合研修には約500名、オンライン配信には約1,100名の指導者が参加する予定となっている。

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