大学入学共通テスト2023、数学2Bの分析速報 難易度や予想平均点は、大学入試

数学Ⅱ・数学Bの問題分析

 大学入学共通テスト2日目は2023年1月15日、全国一斉に行われた。大手予備校河合塾による各教科科目の問題分析を速報する。数学Ⅱ・数学Bの分析は以下の通り。

数学Ⅱ・数学Bの分析

 大問数は5題。第1.2問は数学Ⅱの分野で必答問題、第3~5問は数学Bの分野で2題を選択する形式であり昨年と同様である。大学入学共通テスト問題作成方針の「数学的な問題解決の過程を重視する」問題の割合が、全体として増加した。日常生活を題材とする問題が第2問[2]と第4問に出題されたが、昨年に比べて問題の意図は読み取りやすかっただろう。

 第1問[1]は三角関数の値の大小を考える問題であった。第1問[2]は指数関数・対数関数で、対数の値が無理数であることの証明を背理法で行う問題であった。第2問[2]は桜の開花日時を積分法を用いて予想する問題で、文章量が多く困惑した受験生が多かっただろうが、誘導に乗ることができれば計算量を減らすことができる。第4問の数列は複利計算について、漸化式と等比数列の和の二つの方針で解く問題でありイメージがしやすい。第5問のベクトルでは、三角錐がどのような形になるのかを考察をする問題で、抽象的な計算を要し、式の図形的な意味を読み取る力が必要で、苦戦した受験生が多かったと思われる。

2023年の難易度は「やや易化」

 読むべき文章量は増加したが、昨年に比べて問題の意図がくみ取りやすかった。

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出題傾向の分析

 2022年に比べて日常生活を扱う問題の割合が増加した。出題者の誘導の意図を見抜かなければならないので、苦戦した受験生もいるだろう。昨年は第1問で「図形と方程式」の分野の問題が出題されたが、今年は出題されていない。第1問の「三角関数」に関しては、学習指導要領の範囲外の、いわゆる「和積の公式、積和の公式」が、公式を提示し、それを利用させる形で出題された。

出題分量

 問題文の行数は昨年よりやや増加した。選択肢から該当するものを選ぶ問題もやや増加した。枝問の数は、必答問題が昨年並み、第3問がやや増加し、第4問・第5問がやや減少した。

2023年度入試の予想平均点は?

 大手予備校河合塾による予想平均点は、5教科7科目で文系型が543点、理系型555点だった。

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数学Ⅱ・数学Bの問題・解答

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各教科科目の分析

■2日目

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⇒【数学2】数学2B

⇒【理科1】物理基礎

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■1日目

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