流血の夫婦死亡、娘も…妻に襲い掛かった男逮捕へ 防カメに襲撃の様子が 夫も襲われ、娘も犠牲、自宅炎上

飯能3人殺害、近所の男を再逮捕へ

 昨年12月、埼玉県飯能市美杉台の住宅で夫婦と帰省中だった長女の3人が殺害され、近所に住む無職の男(40)が夫(69)への殺人容疑で送検された事件で、県警は勾留期限となる16日にも妻(68)に対する殺人の疑いで、男を再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、男は昨年12月25日午前7時過ぎ、住宅の敷地内で妻を鈍器のような物で複数回殴打し、殺害した疑いが持たれている。

 県警は、夫婦宅に設置されていた防犯カメラに男が鈍器のような物で被害者を襲う様子の一部が写っていたことや、現場から約60メートル離れた容疑者宅から押収した衣類に付着していた血痕が親子3人のDNA型と一致したことなどから犯行を特定したとみられる。

 妻と同様の手口で夫を殺害しようとしたとして、県警は事件発生から約15時間後の12月25日午後10時ごろ、現場から逃走していた男を自宅で確保し、殺人未遂容疑で逮捕。同27日に容疑を殺人に切り替え、さいたま地検に送検した。男はこれまでの取り調べで、「私はやっていません。身に覚えのない話です」などと一貫して犯行を否認している。

 県警は男が夫婦の長女(32)=東京都渋谷区神宮前1丁目=の殺害にも関与しているとみて調べるとともに、3人を殺害後に住宅に火を付けた放火容疑での立件も視野に捜査を進めている。

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