岡山市予算要求3686億円 23年度一般会計 過去最大更新

 岡山市は16日、2023年度当初予算の各局・室要求を公表した。一般会計総額は3686億800万円で、22年度当初予算比4.4%(156億6100万円)増。新型コロナウイルス対応経費、本格工事が始まったJR岡山駅東口広場への路面電車乗り入れ事業費などを計上し、7年連続で過去最大を更新した。

 大森雅夫市長が23年度予算に盛り込む意向を示している子ども医療費助成の拡充部分については詳細が固まっていないため、金額を明示しない「事項要求」とした。今後、市長査定などを経て2月上旬に正式な予算案を取りまとめ、同14日開会予定の定例市議会に提出する。

 新型コロナ関連は57億4400万円。感染拡大に備え、保健所体制の維持をはじめ、PCR検査費用や入院医療費の公費負担分、ワクチン接種に伴う必要経費を計上した。

 路面電車乗り入れ事業費は22年度当初予算の3倍近い17億6100万円を要求。駅東口広場の整備、軌道を岡山駅方向に約100メートル延ばす工事など25年度中の完成に向けた動きを加速させる。

 ほかに、9月にグランドオープンを迎える新市民会館「岡山芸術創造劇場ハレノワ」の管理運営費や記念事業費12億800万円▽居場所づくり、学習サポートなど困難を抱える子どもや家庭の支援策11億4100万円▽水道施設・管路の耐震化といった激甚化する災害に備える事業費87億9700万円―など。

 目的別では、子育て支援などの民生費が4.0%増の1464億6100万円で全体の4割を占めた。伸び率が33.3%と最も高い衛生費は356億2100万円で、玉野市、久米南町と共同で進める可燃ごみの広域処理施設整備を本格化させる。

 要求は市のホームページでも公表し、事務事業936件の概算や前年度からの増減などを示す。

岡山市役所

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