カージナルス・アレナド オプトアウトせず残留を選んだ理由を語る

日本時間1月16日、カージナルスのノーラン・アレナドは同僚のポール・ゴールドシュミット、アダム・ウェインライトらとともに「ウィンター・ウォームアップ」という球団イベントに出席。メディア陣からの質疑応答のなかで、オプトアウト(契約破棄)の権利を行使せず、カージナルスとの残り5年1億4400万ドルの契約を全うすることを選択した理由を明かした。球界屈指の名三塁手がセントルイス残留を選んだのは、セントルイスへの愛着はもちろん、昨季MVPを受賞した同僚の存在も大きかったようだ。

昨年10月、アレナドはオプトアウト権を行使しないことを選択。今オフのFA市場の高騰を考えると、もしアレナドがFA市場に出ていれば、総額3億ドル前後の契約を得られていた可能性は高いだろう。しかし、アレナドは「この場所(=セントルイス)について他の気持ちを持ったことはない。ここは僕がずっとプレーしたかった場所なんだ。これまでに何度も言ってきたけれど、僕は勝つためにここに来たし、ここに居たいから来たんだ」ときっぱり。「ここに居るうちに、この場所が大好きになった。ここに来てからずっと大好きだし、チームメイトと一緒にプレーするのも大好きだ。だから、簡単な決断だったよ」とセントルイスへの愛着を語った。

残留の決断に関して、同僚のウェインライトとゴールドシュミットから「脅迫に近いサポート」を受けたと冗談を言ったアレナドだが、2017年のワールド・ベースボール・クラシックをともに戦った親友ゴールドシュミットの存在も少なからず決断に影響を与えたようだ。「飛行機では隣に座るし、いつもディナーも一緒に行く。彼は親友の1人なんだ。彼を見ていると、彼が成功を収めている理由がわかるし、彼のようになりたいと思っている」とアレナド。「彼は35歳でMVPになったけれど、彼のプレーを見ていると、そんなに歳を取っているようには見えない。彼みたいになれるかわからないけれど、彼は努力を続けるように背中を押してくれる存在なんだ」と親友への思いを口にした。

また、カージナルス一筋のメジャー生活を過ごし、今季限りでの現役引退を表明しているウェインライトにとって、アレナドの残留は「カージナルスの一員として最高の出来事だった」という。「ジェイソン・ヘイワードが退団したとき、彼はカージナルスよりもカブスの未来を気に入っていたんだ。でも、今は選手たちが残ってくれる。これはチームにとって素晴らしいことだ。ノーランはカージナルスのことを信じているんだと思う。勝てると思っていなければ、他のチームへ移籍していたはずだからね」とウェインライト。現役ラストイヤーを迎えた大ベテランにとって、強打好守の名三塁手の存在は心強いに違いない。

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