岡山市 児童虐待防止へ見守り強化 23年度中、NPOなどと連携

岡山市役所

 岡山市は16日、児童虐待の防止や早期発見に向け、地域で子どもたちを支援する体制を2023年度中に強化すると明らかにした。昨年2月発覚の女児虐待事件を検証した市有識者会議の提言に基づく対応で、NPO法人や民生委員・児童委員らと連携し、見守りの目を増やす。

 保護者がいなかったり、虐待を受けていたりする児童福祉法上の要保護児童を主な対象とする。現在は市地域こども相談センターや学校園が見守りを担っているが、市こども福祉課は「困難を抱える子どもたちを支えるNPO法人などにも加わってもらい、多角的な視点での支援につなげたい」としている。

 市によると、新たな見守りの手法は関係団体と協議して決める。通学や通園をしていない児童らの家庭訪問で連携するといった対応が想定されるという。

 事件は母親と交際相手から日常的に虐待を受けていたとされる岡山市の真愛(まお)ちゃん=当時(6)=が死亡して発覚した。市は23年度一般会計当初予算要求で、見守りの強化を含む児童虐待防止の推進に1億700万円を計上している。

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