SNSに相次ぐ“切実な声” 不登校対応悩む教員支援へ、LINE相談窓口開設  宇都宮のNPO法人

教員向けのライン相談窓口を開設するキーデザインの土橋代表理事=12日午前、宇都宮市弥生2丁目

 不登校の子どもやその保護者を支援するNPO法人「キーデザイン」(宇都宮市)は16日、学校教員向けの相談窓口「先生のほけんしつ」を開設した。児童生徒の不登校対応への悩みが主な相談の対象。無料通信アプリ「LINE(ライン)」で無料で受け付ける。

 キーデザインは2020年5月から、保護者からの不登校に関する相談をラインで受け付けている。年間400人以上の相談に対応。保護者の4人に1人が学校や担任教員の理解不足のほか、学校側とのやりとりがうまくいかない悩みを抱えているという。

 保護者の相談の中には、学校現場での教員の多忙さを不安視する声もある。

 土橋優平(どばしゆうへい)代表理事(29)は、ツイッターなどの交流サイト(SNS)に教員側から悩みの投稿が相次いでいると指摘する。

 「不登校生徒の支援にゴールが見えない」「心が折れる」「学校はどう支援すべきだろう?」。そうした切実な声が相談窓口の開設を後押ししたという。

 相談にはキーデザインのメンバーで、ライン相談を通じて不登校の子どもやその保護者と普段から関わっている支援員が対応。全国の教員を対象に匿名の相談を含めメッセージを24時間受け付け、助言などを返信する。個人情報など秘密は厳守する。

 土橋代表理事は「積み重ねてきたノウハウを生かし、子どもたちの人生を支える仲間として悩む先生たちの助けになりたい」と話す。詳細は同法人のホームページへ。

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