eモータースポーツの頂点が決まる!「JEGT 2022シリーズ 第3戦」オフライン会場レポート!

格闘、シューティング、パズル、戦略などさまざまなゲームジャンルで勝敗を競うeスポーツ。
ゲームならではの演出や魅力的なキャラクターが派手な必殺技を決める瞬間はゲームを知らなくても盛り上がりますよね。
そんなeスポーツのなかで最も現実に近いジャンルといえばレーシングゲーム、いわゆる「eモータースポーツ」です。
実際に存在するコースを、実際に存在する車に乗って、ライバルたちとともに走破するレーシングゲームは現実さながらの盛り上がりを見せます。
今回は2023年1月14日(土)に「東京オートサロン2023」の公式プログラムとして開催された国内最高峰のeモータースポーツ大会「AUTOBACS JEGT GRAND PRIX 2022 Series Supported by GRAN TURISMO ROUND.3 TOP LEAGUE」の会場レポートをお届けします!
まさかの大逆転を見逃すな!

AUTOBACS JEGT GRAND PRIX 2022 Series最終戦!

「AUTOBACS JEGT GRAND PRIX 2022 Series」は株式会社オートバックスセブンが主催、NGM株式会社が運営を行う国内最高峰のeモータースポーツリーグです。
2022年9月からトップリーグ企業対抗戦の2部門が始まり、2023年1月14日(土)にトップリーグのラストを飾る第3戦が開催されました!

2022年9月11日(日)の第1戦は昨年度王者の「EVANGELION e-RACING with 広島マツダ」が、2022年12月3日(土)の第2戦は「ARTA」が悲願の初優勝を飾りました。
総合優勝が決まる第3戦開始時点でのチーム順位は以下の通りです。

  • 1位 EVANGELION e-RACING with 広島マツダ(51ポイント)
  • 2位 ARTA(37ポイント)
  • 3位 D’station Racing(36ポイント)
  • 4位 TC CORSE Esports MAZDA(33ポイント)
  • 5位 Sengoku Gaming(31ポイント)
  • 6位 TC CORSE SPK e-SPORT Racing(24ポイント)
  • 7位 eM福岡 エンタテ!区 LEGENDS(16ポイント)
  • 8位 KOSHIDO RACING(8ポイント)
  • 9位 NISSAN × TRUST RACING(6ポイント)
  • 10位 KOSHIDO Jr. RACING(2ポイント)

2位から5位の差はわずか6ポイントという接戦。
1位の「EVANGELION e-RACING with 広島マツダ」は2位と14ポイント差をつける独走状態ですが、第3戦の結果次第では逆転が十分にあり得る位置です。

レースのスタート位置は事前に行われたスーパーラップの結果で決まり、最前列のポールポジションは「Sengoku Gaming」、フロントローは「ARTA」です。
視聴者の優勝予想は「ARTA」が39%、「EVANGELION e-RACING with 広島マツダ」が26%、「TC CORSE Esports MAZDA」が10%となっています。

コースは「富士スピードウェイ」で周回数は24周。
最低義務周回数が6周以上となっているので、各ドライバーが6周から12周することになります。

また、JEGT初の「イコール・コンディションモード」がオフに。
風の影響でストレートスピードに変化が生じ、風向きも時間経過でランダムに変化します。
富士スピードウェイといえば約1.5kmのホームストレートが特徴的ですが、風向きをしっかり把握しなければブレーキングポイントに差が生じてタイムに影響します。
レース中のペナルティも厳しくとっていくとのことなので、各操作や手順を落ち着いてこなすことが重要です。

実況は鈴木学さん、解説は谷口信輝さん、西澤健太さんが務めます。
10チーム30名の選手はもちろん、実況解説陣と観客が一堂に会してオフライン形式で行われる第3戦。
試合前でも選手とピットから緊張感がヒシヒシと伝わってきます。

ついにスタート!

各車がスピードを出した状態から始まるローリングスタートで第3戦がついに開幕!
ポールポジションの「Sengoku Gaming」は1位をキープしますが、フロントローの「ARTA」が5位まで順位を落としてしまう波乱のスタートです。

オープニングラップからバチバチの展開。
2周目の第1コーナー前で「TC CORSE SPK e-SPORT Racing」「ARTA」「EVANGELION e-RACING with 広島マツダ」の3台がトップスピードのなかスリーワイドで並びます!

第1走者でハードタイヤを選択したチームが続々とピットイン。
タイヤ交換や燃料補給を行う間にドライバーの交代を行います。
ドライバーの交代にも手順が定められており、違反するとペナルティの対象になるため気が抜けません。
コンマ数秒を争うため選手自身も走ってドライバー交代を行いますが、勢いあまってステージから落ちてしまうと失格とのこと。
レース外でもギリギリを攻めます。

レース中盤でまさかのアクシデント

10周を迎えた時点でピットインを遅らせたランキング1位の「EVANGELION e-RACING with 広島マツダ」がまさかの最下位に!
どうやらタイヤ交換で操作ミスが発生した模様。
このままだと第3戦で優勝したチームがチャンピオンになるというかたちになります。

単独1位で安定した走りを見せるのは「Sengoku Gaming」
チームロゴが富士スピードウェイ西日を受けて輝きます!
ちなみに「Sengoku Gaming」はロゴのリニューアルを発表しており、レースで見られるのはこれが最後かもしれません。

命運分かれる最終盤

各レース3番手の選手が出揃って最後の攻防。
「TC CORSE Esports MAZDA」と「D’station Racing」がホームストレートから第1、第2コーナーにかけて激しいポジションの奪い合いを見せます。
3番手の選手に残したタイヤの違いによって目まぐるしく順位が変動するのがとても面白い!

みごと第1位に輝いたのは「Sengoku Gaming」
ピットイン戦略がぴったりハマり、最初から最後までほとんど単独走行を見せました。
第2位は「TC CORSE Esports MAZDA」、第3位は「D’station Racing」となっています。
レースを終えたばかりの各チーム3番手の選手たちがステージ上で健闘を称え合います。

ひとまずレースの順位は決まりましたが、ここから危険走行やピット手順違反などの審議とペナルティが加算されて最終順位が確定します。

年間総合順位が発表!

第1戦、第2戦をふまえた最終順位が確定しました!

第3位 EVANGELION e-RACING with 広島マツダ

  • 宮園 拓真 選手
  • 鈴木 聖弥 選手
  • 山中 智瑛 選手

第3位は「EVANGELION e-RACING with 広島マツダ」です!
昨年度のチャンピオンは第1戦、第2戦でも大きな貯金を残していましたが、今回の第3戦でアクシデントとペナルティが重なり第3位となりました。

第2位 TC CORSE Esports MAZDA

  • 佐々木 唯人 選手
  • 加藤 達彦 選手
  • 龍 翔太郎 選手

第2位は「TC CORSE Esports MAZDA」です!
シーズンを通して安定した走りを見せたチーム。
賞金50万円とトロフィーが贈られます!

・・・ポロッ!

佐々木唯人選手が贈られたトロフィーを落としてしまうハプニングも。
これまで熱戦を繰り広げていたのでしょうがないですね。そういうこともあります。
進行のAleeさんは「それだけピカピカに磨きかけられたトロフィーです」というナイスフォロー。

第1位 Sengoku Gaming

  • 川上 奏 選手
  • 奥本 博志 選手
  • 今村 駿佑 選手

みごと新チャンピオンに輝いたのは「Sengoku Gaming」です!
第2戦までの総合順位は5位でしたが、この第3戦で大逆転をみせました!

株式会社オートバックスセブン取締役 小林喜夫巳会長から優勝賞金100万円が贈られます!

さらに優勝トロフィーの贈呈!
川上奏選手が代表して受け取ります!

小林喜夫巳会長の挨拶

(日本のeスポーツ人口)350万人のてっぺんですね。
皆さんが頑張ってくれるほどプレイヤーが増えていくと思います。
500万人、1,000万人になるまで先頭を走ってください!
ありがとうございました!

優勝インタビュー

― 今の気持ちを聞かせてください

川上奏選手: 本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。たくさん準備と練習をしてきた結果が優勝に繋がっていいシーズンがおくれました。

― 冷静にピットとのやり取りをしていたのが印象的でした

奥本博志選手: 1番手の今村選手が大きく差を作ってくれたので僕は淡々と走ることだけに集中できました。

― 1番手を担当しましたが、いかがでしたか

今村駿佑選手: スタートがポールポジションで逃げ切れて、レース展開にも恵まれたので良かったです。

― 来シーズンに向けて一言お願いします

今村駿佑選手: 来シーズンもチャンピオンをとれるように頑張ります!

第3戦のレースリザルト

スクリーンにはペナルティを反映した第3戦の最終結果が映し出されました。

  • 1位 Sengoku Gaming(35ポイント加算)
  • 2位 TC CORSE SPK e-SPORT Racing(25ポイント加算)
  • 3位 TC CORSE Esports MAZDA(20ポイント加算)
  • 4位 ARTA(15ポイント加算)
  • 5位 KOSHIDO RACING(12ポイント加算)
  • 6位 D’station Racing(9ポイント加算)
  • 7位 eM福岡 エンタテ!区 LEGENDS(7ポイント加算)
  • 8位 NISSAN × TRUST RACING(5ポイント加算)
  • 9位 KOSHIDO Jr. RACING(3ポイント加算)
  • 10位 EVANGELION e-RACING with 広島マツダ(1ポイント加算)

1位の「Sengoku Gaming」と2位の「TC CORSE SPK e-SPORT Racing」以外の8チームにペナルティが課せられた第3戦。
白熱したレースのなかでいかにフェアで丁寧な走りができるかが重要であることも分かりますね。

谷口信輝さんのコメント

毎レース素晴らしい戦いとドラマを見せていただきました。
実際のSUPER GTと変わらないなと。
さらにグランツーリスモのカメラアングルがめちゃめちゃカッコよくて感心して見ていました。
もっともっと楽しさや緊張感、熱いレースがあるということを知ってもらって、たくさんの人にプレイしてほしいなと思います。

SPYGEAさんのコメント

まずは選手の方々、お疲れ様でした。
毎日のように練習した努力の結晶をこの大舞台で間近にみることができて楽しかったです。
エキシビションで実際にプレイしてみると難しすぎて、やっぱりドライバーの方はすごいなと(笑)
あらためて車が好きだなと思いましたし、レース後や表彰式で選手同士が握手していて、そういったところも応援したくなるなと思いました。

関優太さんのコメント

裏でハイレベルな戦いを見させていただきました。
自分でプレイしてみて、どれだけすごいことをやっているのかというのを肌で感じました。
真っすぐ走るだけでもタイヤが滑って何度かクラッシュしそうになったりして。
とんでもない練習量の集大成を見られてとても良い機会でした。
ありがとうございました!

「AUTOBACS JEGT GRAND PRIX 2022 Series Supported by GRAN TURISMO」はこれにて閉幕!
2022年9月からトップリーグ企業対抗戦の2部門で行われてきましたが、最後は「東京オートサロン2023」のプログラムのひとつとしてオフライン開催できて本当に良かったですね!
会場では順位の競り合いが起きるたびに歓声がわいていました。
ドライバーシートとピットとのやり取りを直接見ることができたのも熱気を肌で感じられてよかったですね。

配信終了後には選手の皆さんがコミュニケーションを取る様子も。
これまでオンラインで激闘を繰り広げてきた選手たちがチーム単位で交流できるのもオフラインの醍醐味ですね。
来シーズン以降も注目していきましょう!

モータースポーツ界とeスポーツ界でそれぞれ大活躍する方々がレースで対決したらどうなるのか。
谷口信輝(@NOB_TANIGUCHI)さん、沢すみれ(@sumiresour)さん、SPYGEA(@spygea_jp)さん、関優太(@stylishnoob)さんなどなのでお楽しみに!

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