亡き人思い、3年ぶり涙の献花 阪神大震災28年

阪神大震災から28年、追悼会場で黙とうする人たち=17日午後5時46分、神戸市中央区の東遊園地

 6434人が亡くなった1995年の阪神大震災発生から28年となった17日、兵庫県内では午後も各地で追悼行事が続いた。新型コロナウイルスの流行により、昨年までは追悼行事に参加できなかった遺族らも3年ぶりに献花に訪れ、涙ながらに「やっと来られた」と亡き人に語りかけた。

 神戸市灘区の神戸大キャンパスでは、震災で犠牲になった学生らを追悼する献花式があり、遺族ら約20人が花を手向けた。津市の藤原宏美さん(82)と妻美佐子さん(78)は、就職先も決まり卒業間近の4年生だった長男信宏さん=当時(22)=を亡くした。コロナの影響で一昨年と昨年は式への出席を見送った。

阪神大震災の追悼会場に浮かぶシャボン玉。灯籠のろうそくの火が映り込んでいた=17日午後5時57分、神戸市中央区の東遊園地
神戸市長田区の追悼行事で黙とうする女性ら=17日午後5時46分、神戸市長田区

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