川崎の公共施設予約で44万回不正アクセス 容疑で男逮捕 野球場利用しやすくする狙いか

川崎署

 川崎市の公共施設利用予約システム「ふれあいネット」に約44万5千回にわたって不正アクセスしたなどとして、川崎署は17日、偽計業務妨害の疑いで、同市中原区西加瀬、自称自営業の男(52)を逮捕した。男は容疑を否認しているという。

 逮捕容疑は、氏名不詳者と共謀して2020年7月7日、システムに登録する約1千件の市民らのアカウントに不正アクセスした上で、計約44万5千回にわたって間違ったパスワードを入力。アカウントの保有者がシステムを利用できない状態にし、市の受け付け業務を妨害した、としている。調べに対し「やっていない。不当逮捕だ」と供述している。

 署によると、男は野球場の利用が多い個人・団体のアカウントを狙い、ソフトを使って自動的にパスワードを入力していたという。署は、男や知人らが野球場を利用しやくするためだった可能性もあるとみて調べている。

 同システムを巡っては、このほかにも不正な申し込みが一部で横行している。福田紀彦市長は「不適切な利用を防止するため、これまでもシステムを何度も改修してきたが、いたちごっこのようになっており、許しがたい。あらゆる手段を講じ、厳正に対処したい」としている。

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