加湿器、正しく使わないと病気の原因になることも 家電量販店に聞くお手入れ方法

さまざまなタイプの加湿器が並ぶ売り場。加湿方式に合わせた手入れが欠かせない=福井県福井市新保北1丁目の100満ボルト福井本店

 エアコンなどの暖房で乾燥が気になり、加湿器を活用する場面が増える季節。ただ、いやなにおいがしたり、トレーに白い水あかがたまったりしていませんか? 内部でカビや雑菌が繁殖すると、水分とともに部屋中に放出され肺や気管支がアレルギー反応を起こすなど病気の原因になることもある。正しいお手入れ方法を家電量販店「100満ボルト福井本店」(福井県福井市)の担当者に教えてもらった。

 同店によると、暖房にエアコンを使う家庭が増えたことなどを理由に、乾燥対策として加湿器を求める人は増えている。ただ、初めて使う人には手入れの方法を知らない人もいるため、担当者は「取扱説明書をよく読んで、分からなければ気軽に声をかけてほしい」と呼びかける。

 加湿器には大きく分けて四つの方式があり、それぞれ手入れの方法は異なる。ただ、共通して守らないといけない点として、担当者は「必ず水道水を使ってほしい」と強調。塩素殺菌されていないミネラルウオーターや浄水した水は、カビや雑菌が繁殖しやすくなるという。塩素も数時間で抜けるため、タンクの水は毎日入れ替えるのが鉄則。ついでに、タンク内をすすぎ洗いすることも忘れずに。

▼ハイブリッド式、気化式

 水がたまるトレー部分(写真下)は水洗いし、細部の汚れは綿棒や歯ブラシを使って落とす。トレー内の加湿フィルター(写真上)は、バケツなどに水をためすすぎ洗いする。においが取れない場合は、ぬるま湯に重曹を溶かして約1時間、白く固着した水あかが取れない時は、クエン酸を溶かして約2時間漬け置く。

 加湿フィルターは消耗品のため、においや汚れが落ちない場合や、加湿量が減ったと感じたら取り換える。2週間に1回程度は、本体背面などにあるフィルターのほこりを掃除機などで吸い取る。

▼加熱式

 ▽変色や汚れがある▽運転音が大きくなった▽蒸気が臭う―などの現象がみられたら、クエン酸を使いタンクを洗浄する。クエン酸をぬるま湯で溶かして投入し、満水まで水を入れて洗浄ボタンを押す。本体が冷めたら湯を捨て、水で内部をすすぐ。1、2カ月に1回程度が目安。

▼超音波式

 超音波振動部や水位センサー部分に汚れがたまりやすい。水あかはブラシで軽くこすり落とし、水でぬらした布で拭き取る。

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