大規模リニューアルオープン!埼玉・入間市博物館が初、住宅室内など実物大に 2月15日まで連動企画も

昭和中期の建売住宅を再現した模型=12日午前、入間市博物館

 埼玉県入間市二本木の市博物館は、同館2階の常設展示室「入間の歴史」をリニューアルオープンさせた。昭和中期の建売住宅や同初期の農家の室内を実物大で再現した。展示内容の大規模なリニューアルは1994年の開館以来、初めてという。

 新装したのは常設展示室(1179平方メートル)のうちの411平方メートルで、改修には440万円をかけた。

 入間市域は大部分が水はけの良い台地の上に位置する。リニューアルでは全体のテーマを「台地の上のくらし」に据えて原始や近現代など五つの時代に分け、資料約500点を展示した。資料の多くは寄贈品という。

 建売住宅の様子は、1960年代ごろから建ち始めた同市東藤沢の「角栄団地」をモデルとしている。住んでいた人から当時の暮らしぶりをヒアリングした上で、模型として再現した。畳敷きに木製タンスやテレビ、ダイヤル式の電話などが置かれ、ベッドタウンとして発展した入間での当時の暮らしぶりを紹介する。

 昭和初期の農家は、同市根岸の農家から間取りや生活の様子を聞き取って再現を試みた。流しやいろり、仏壇が備わり、うどんを打ったり汁物を煮たりするなどの料理をしていた様子を伝えている。同館は「二つの模型を比較して暮らしの移り変わりを体感してほしい」という。

 また市内に点在する72カ所の遺跡から出土した土器や、武蔵国分寺の瓦を焼いた窯跡群などを紹介している。

 同館はリニューアルオープンに連動して「むかしのくらしと道具展」を開催している。「むかしの小学生」や「むかしのリサイクル」をテーマに当時の道具を並べている。道具展は2月15日まで。

 問い合わせは、同館(電話04.2934.7711)へ。

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