小学生、中学生のスマートフォンの所有率に関するデータをみると、小学生では、高学年になるにつれて所有率は増え、6年生になると42%、10人に4人がスマホを持つようになります。中学生になると、平均して8割以上がスマホを持っているのが現状です。
子どものスマホ所有率は、年々増加傾向にあり、それと共に増えているのがスマホをめぐる親子間のトラブルです。静岡県内の子どもたちに話を聞くと、スマホの使い方などでけんかが絶えないという声も。
<高校生>
「スマホを使う時間は決められていて、段々、学年が上がっていくと、友達と電話したりとかで、遅くまで使いたい時に、(親に)怒られたりする」
<中学生>
「テスト前にやり過ぎると怒られて、没収された」
<中学生>
「(親から)『使い過ぎじゃない?もうちょっと使う頻度を減らして』といわれる」
静岡大学教育学部の塩田真吾准教授が行った全国の少中高生6,000人を対象にしたアンケートによると、スマホをめぐる親子げんかの原因の第1位は、長時間利用。33%と最も高くなりました。塩田准教授は「長時間使用」を頭ごなしに叱ってはいけないと指摘。「なぜ、長時間使っているのか?」聞くことから始めるよう訴えます。
<静岡大学教育学部 塩田真吾准教授>
「(スマホを)使い過ぎてしまうのは、ただ、楽しいから使い過ぎてしまうではない。その裏には、やらなければならないことがあるのは分かっているけど、なかなか気が進まないからゲームをやってしまうとか、誰かと話す機会が少なくて、寂しくてスマホを触ってしまうこともある」
もし、親子げんかにまで発展してしまった場合は、親から怒っている理由を話し、話し合いを求めることが必要といいます。
<静岡大学教育学部 塩田真吾准教授>
「怒りをぶつけるのではなくて、親が問題に対してどう思っているのか、何で使い過ぎてしまっているのかを話し合うことが大切」
スマホをめぐる親子のトラブル解消の一手として、
▽親子でスマホの使い方のルールを決める
▽「長時間使用」など、親が怒りたくなる出来事が起きても、頭ごなしに子どもを叱らず、「なぜ、長時間使っているのか?」などを親が腰を据えて聞くことが重要だということです。