デニー知事、グアムで米軍司令官と会談 米軍「2024年から受け入れ開始」 知事、情報提供を求める

 海外出張中の玉城デニー知事は18日、米領グアムを訪れ、在沖海兵隊4千人の移転先として建設が進む新基地「キャンプ・ブラズ」のクリストファー・ボップ司令官と会談した。県によると、会談でボップ司令官は海兵隊の移転について「2024年から小規模であっても受け入れを開始予定だ」などと説明し、日米間の合意に沿って受け入れが可能だとの見解を示した。

 県によると、ボップ司令官は基地の概要や整備の進ちょく状況などを説明し、キャンプ・ブラズは全体の工事のうち、45%が工事中、19%が工事完了、36%が未着手だと述べた。これに対し、玉城知事は「駐留軍労働者の生活の影響面からも、移転は重大な関心事だ」などと述べ、可能な限り早期に、移転する具体的な部隊など、情報の提供を求めた。同基地内では隊舎や消防署、訓練施設などを視察した。

 玉城知事は同日、マリアナ統合司令部のベンジャミン・ニコルソン司令官とも意見交換した。会談で玉城知事は在日米軍専用施設の70.3%が沖縄に集中している現状を説明。在沖海兵隊の部隊を海兵沿岸連隊(MLR)に改編する米政府方針に触れ、在沖米海兵隊のグアム移転に影響を及ぼさないよう求めた。

 ニコルソン司令官は「(グアム)政府や住民と密接なコミュニケーションを通じて良好な関係を構築し、維持していくことが必要だ」などと述べた。

 (池田哲平)

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