ドゥカティ、2023年からMotoEで使用する電動バイク『V21L』の生産を開始。2月中旬に23台を用意

 1月16日、ドゥカティは開催5年目となる『FIM Enel MotoE World Cup』(MotoE)に2023年シーズンから供給するワンメイク電動二輪車の生産を開始したと発表した。

 2019年からスタートした電動バイクによるチャンピオンシップMotoEは、エネルジカのエゴ・コルセという電動バイクのワンメイクで戦われていたが、今季から少なくとも2026年まではドゥカティのマシンが使用される。

 ドゥカティのテストライダーであるミケーレ・ピロ、MotoE経験者のアレックス・デ・アンジェリス、元SBKライダーのチャズ・デイビスがマシンをテストして、1年間に渡って開発してきた。

ドゥカティのMotoEプロトタイプ電動バイク『V21L』

 その『V21L』と称されたMotoEマシンをドゥカティは12月から生産開始。3月6日からヘレスで開催されるオフィシャルテストに向けて、2月中旬までに18人分とスペア5台を含む全23台を用意するという。

 また、プロトタイプマシンの開発は継続していき、2025年には新バージョンのマシンを投入することが計画されている。

 2023年のMotoEは3月6~8日にスペインのヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエト、4月3~5日にスペインのカタロニア・サーキットで、計6日間のテストを実施。5月から9月までMotoGPのヨーロッパ戦の併催として8大会16レースが行われる。

■クラウディオ・ドメニカリ(ドゥカティ・モーター・ホールディング最高経営責任者)
「Ducati MotoEの生産開始は、当社にとって歴史的な瞬間であり、このプロジェクトを通してモーターサイクルの将来の技術を深く研究している。これは実験の重要な領域であり、バッテリー技術により、愛好家がドゥカティに期待する重量、性能、走行距離を備えたエキサイティングな電動二輪車を開発できるように、ノウハウを構築するために研究を進めている」

「従って、将来の電動ロードバイクのキャラクターを形成するために、社内のスタッフとその能力を育成することを目的として、この新しい冒険に乗り出すことになる。MotoEプロジェクトは、エンジンから二酸化炭素排出量をゼロにできる合成燃料(eFuel)の研究とともに、ドゥカティが製品面でのCO2削減に貢献するための決定的なステップとなる。環境の持続可能性は、地球のデリケートなバランスを守るために、全ての個人と企業が優先事項として考慮しなければいけないものだ」

MotoEプロトタイプ電動バイクを生産するドゥカティ
ドゥカティのMotoEプロトタイプ電動バイク『V21L』
ドゥカティのMotoEプロトタイプ電動バイク『V21L』
ドゥカティのMotoEプロトタイプ電動バイク『V21L』
ドゥカティのMotoEプロトタイプ電動バイク『V21L』

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