東京大学や京都大学、一橋大学…難関10大学の志望動向…出願予定者数、得点率は 河合塾が2023共通テストリサーチ動向発表

志望動向2023
写真を拡大 難関10大学の志望動向(河合塾の共通テストリサーチ動向引用)
写真を拡大 東京大学の志望動向(河合塾の共通テストリサーチ動向引用)
写真を拡大 東京大学出願予定者の得点分布(河合塾の共通テストリサーチ動向引用)
写真を拡大 京都大学の志望動向(河合塾の共通テストリサーチ動向引用)
写真を拡大 京都大学出願予定者の得点分布(河合塾の共通テストリサーチ動向引用)

 2023年1月に行われた大学入学共通テストについて、大手予備校河合塾は1月19日、受験者約39万人の自己採点・志望校データ(共通テストリサーチ)から志望動向などを分析し発表した。東京大学や京都大学をはじめ、難関国公立大学の志望動向を紹介する。

■目次

難関10大学の志望動向まとめ東京大学の志望動向京都大学の志望動向一橋大学の志望動向共通テストの平均点アップ何が起きる?難関10大学の志望動向

 河合塾によると難関10大学の志望状況は前年比104%、準難関大と地域拠点大学が106%、その他の大学は95%となっており、難関大志向が鮮明となっているという。地区別の状況にも影響しており、東北や北陸、四国など地方の出願予定者の減少が顕著に見られる。女性の動向を見ると、難関大への出願を積極的に検討している様子がうかがえる。

 難関大学でみると、一橋大学や京都大学、名古屋大学、大阪大学などが人気。新たに地域枠を設ける名古屋大学医学科では、前年比144%と4割以上の増加が見られている。大阪大学もほとんどの学部で増加しているが、外国語は1割以上減少している。

東京大学の志望動向

 東京大学の出願予定者は、前年比99%。文科類では、三類で減少が目立っている。理科類では、共通テストの平均点アップの追い風もあり、理三が105%と増加。理三の第一段階選抜の予告倍率は3.5倍から3倍に変更され、河合塾は「出願前には慎重な検討が必要」としている。

⇒東京大学の予想ボーダーライン各学部学科一覧

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 得点分布は、文科類、理科類ともに右側に大きくシフトした。ボーダー得点率は前年から3~4%アップを予想している。

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京都大学の志望動向

 京都大学の出願予定者数は前年比108%と増加。総合人間学部を除いた全学部で増え、堅調な人気がうかがえる。⇒京都大学の予想ボーダーライン各学部学科一覧

 出願予定者の得点分布をみると、文系学部・理系学部ともに共通テストの得点率80%以上の成績層が増えている。工学部では、共通テストの数学、理科を合否判定に利用しないため、大きなボーダー得点率の変動はないと見ている。

一橋大学の志望動向

 一橋大学の前期日程の出願予定者数は、大学全体で前年比108%と増加した。学部別にみると、2022年度入試で志願者が減少した経済学部では出願予定者が増加し反動がみられる。一方で、志願者が増加した社会学部、商学部では減少。法学部は前年、志願者が増加していたが、今回も引き続き高い人気を示している。新設のソーシャル・データサイエンスの倍率(出願予定者÷募集人員)は5.8倍と他学部よりも高くなっている。⇒一橋大学の予想ボーダーライン各学部学科一覧

共通テストの平均点アップ…何が起こる?

 河合塾によると、共通テストの平均点が上昇した年は予定通りに出願する受験生が多くなり、模試時点と同じ傾向になるとみられる。志望変更が少ないと、前年入試の影響が大きく出る傾向があるため、前年志願者が大きく減った大学は今回は増える可能性がある。

 また、科目負担が減った大学、後期日程を廃止した大学の近隣大学は志願者数が増える傾向がある。今回は岡山大学が後期日程を全面廃止している。

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