皇居・宮殿で18日に「歌会始」が開かれた。天皇、皇后両陛下、皇族方の歌とともに、入選した上越市仲町1のヨガ講師で心理カウンセラーの相川澄子さん(61)の歌も詠み上げられた。参列した相川さんは「景色や空間、入選者の歌など、全てが素晴らしい一日だった」と振り返った。
お題は「友」。相川さんは「友だちはゐないんだよと言ふ君の瞳の中にわたしを探す」と詠んだ。20歳の頃、親しいと思っていた相手からの言葉に揺らいだ自身の気持ちを、言葉に乗せた。
入選は、歌人でもあった母・悠子さん(故人)の長年の夢でもあった。当日は着物をリメークした黒いドレスに、母の写真をしのばせて参列。「母と一緒だったので、緊張はしなかった」と話した。
両陛下とも言葉を交わした。歌の内容について、陛下は「とてもよく分かりました」と話されたという。皇后さまは、実家の小和田家とゆかりがある高田に住んでいることを伝えると「懐かしい」とほほ笑んだという。
相川さんは「歌は心で詠めば音楽になってくれるもの。言葉は心を動かす。言葉の豊かさを、もっと皆さんに分かってもらえたら」と願った。