ロイヤルズが左腕チャップマンと契約合意 1年375万ドル+出来高

日本時間1月20日、メジャーリーグ公式サイトが関係者から得た情報によると、ロイヤルズはヤンキースからフリーエージェント(FA)となっていた救援左腕アロルディス・チャップマンと1年375万ドルで契約合意に至ったようだ。最大400万ドルの出来高が設けられており、チャップマンは今季の成績次第で最大775万ドルを得ることができるが、昨季の年俸1600万ドルから大幅ダウンとなった。なお、ロイヤルズには昨季24セーブ、防御率2.18のスコット・バーローがおり、チャップマンにクローザーの座は保証されていない。

現在34歳のチャップマンはかつて「メジャー最速投手」として鳴らした剛腕であり、レッズ時代に4度、ヤンキース時代に3度のオールスター・ゲーム選出を経験。メジャー13年間でシーズン30セーブ以上を8度マークするなど、クレイグ・キンブレルとケンリー・ジャンセンに次いで現役3位となる通算315セーブの実績を誇る。しかし、近年は衰えが目立つようになり、昨季は43試合に登板して4勝4敗9セーブ、1ホールド、防御率4.46と自己最悪のシーズンに。防御率は2019年の2.21から3.09→3.36→4.46と3年連続で悪化しており、昨季の奪三振率10.65は自己ワースト、与四球率6.94も自己ワースト2位の数字だった。

故障も増えており、昨季は左アキレス腱の炎症で5月下旬から1ヶ月以上離脱。8月下旬にはタトゥーからの感染症で3週間ほど戦列を離れるという珍しいアクシデントもあった。さらに、ポストシーズン前のチーム全体練習を無断欠席して地区シリーズのロースターから外されるなど、チームの一員として相応しくない行動も見られた。フォーシームの平均球速も97.5マイルまで落ちており、メンタル面も含めて、新天地ロイヤルズでどこまで以前の輝きを取り戻せるか不安が残る。

とはいえ、昨季も被打率は1割台(.188)。心身ともにコンディションが万全であれば、ロイヤルズにとって大きな戦力となることは間違いないだろう。

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