世界自然遺産の森をナイトハイク アマミノクロウサギ、ハナサキガエル…闇夜に固有種続々 徳之島

道路に出てきた大きな線虫を見つけ興味深そうに観察する参加者たち=天城町当部

 鹿児島県徳之島で13~15日、国指定特別天然記念物アマミノクロウサギなどを観察する夜の散歩「ナイトハイク」があった。世界自然遺産の魅力をより多くの町民に知ってもらおうと伊仙町が開き、親子連れら約50人が豊かな自然に触れた。

 天城町当部の集落から南部ダム近くまでの舗道往復約2キロのコース。奄美群島認定エコツアーガイドが同行し、1時間半ほどかけて散策した。その後、当部のカフェ「茶処あがりまた」でクロウサギの記録映像を観賞した。

 13日は道路で周囲の様子をうかがったり、草むらで向かい合って休んだりしているクロウサギを7匹ほど観察。奄美大島と徳之島の固有種で体長約10センチのアマミハナサキガエルや、鮮やかな黄緑色をした体長約5センチのアマミアオガエルも姿を見せた。

 伊仙町伊仙の幸林巧也さん(37)由奈さん(12)親子は「クロウサギをこんな近くで見たのは初めて。ガイドさんのクイズ形式の話も楽しかった」と喜んだ。

【資料写真】奄美大島と徳之島にのみ生息する国の特別天然記念物アマミノクロウサギ=奄美市住用

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