世の中にはさまざまなカフェがありますよね。
ゆったりと落ち着ける古民家カフェやトレンドのスイーツを提供するカフェなど。
カフェ巡りが好きなひとは、いろいろなジャンルの店に行くかと思います。
でも計測機器を使って、気軽にからだの状態をチェックができるカフェに行ったことがあるでしょうか。
倉敷にはそんなユニークな店があるんです。
おいしく食べて、自分のからだと向き合えるカフェ「オールカフェ×タニタカフェ あちてらす倉敷店」を取材しました。
カフェとラボ、薬局が併設した店のようす
JR倉敷駅より徒歩約5分の複合施設あちてらす倉敷にある、オールカフェ×タニタカフェ あちてらす倉敷店(以下、オールカフェ)。
カフェとラボ、薬局が併設した店のようすを紹介します。
カフェ
オールカフェは、あちてらす倉敷 南館の1階にあるガラス張りの店です。
テラス席があるので、気候がいい季節には外で食事するのもおすすめ。
テラス席ならワンちゃん連れOKなんだとか。
店内は自然の光が差し込み落ち着いた雰囲気。
広々として、カウンター席やテーブル席、ソファ席があります。
席の配置に工夫があるので、一人でもグループでも入りやすい店です。
有料(一人税込500円)で個室の利用もできます。
ゆったり過ごせそうですね。
ラボ
店の特徴ともいえる、カフェの隣にはラボ「OWL LAB(オール ラボ)」が併設しています。
OWL LABにはからだの状態を計測できる機器がたくさん。
オールカフェで食事またはオール薬局を利用すると計測機器を利用できます。
OWL LABの奥は薬局「オール薬局」があります。
カフェ、ラボ、薬局と内部でつながっているので横に長い構造です。
カフェの運営
カフェもラボも薬局にも店名に「オール」がついていることから、同じ系列かなと気づいたでしょうか。
そう、マイライフ株式会社という会社が運営しています。
カフェの店名には「タニタカフェ」とあるのが気になるひともいるでしょう。
タニタカフェは、「株式会社タニタ食堂」が展開するカフェ。
オールカフェ×タニタカフェは、オールカフェとタニタカフェとのコラボレーション店です。
カフェメニューを食べました
店のメニューは、オールカフェオリジナルとタニタカフェオリジナルとコラボレーションメニューの3種類があります。
▼ランチメニュー
オールカフェのメニューは季節によって変わります。
筆者が食べたオールカフェメニューとコラボレーションメニューを紹介しますね。
オールカフェメニュー
メニューが豊富で悩んでいたところ、スタッフのひとがすすめてくれたグリルチキンとカボチャクリームパスタ(税込1,700円)にすることに。
カボチャクリームパスタは提供が終了しています。
まずは前菜4種とパンが運ばれてきました。
カンパチのカルパッチョの下は赤キャベツのマリネが。
身が締まってぷりっとした食感で、歯ごたえがありました。
ローストビーフには玉ねぎの甘みがきいたドレッシングがかけられています。
カレー風味のきゅうりも添えられていました。
前菜はそれぞれ味が違って楽しめるうえ、野菜もしっかり摂れるのでうれしいですね。
メインのパスタが運ばれてきました。
麺は焙煎した胚芽全粒粉の自家製生パスタで、タリオリーニ(中細麺)とフェットチーネ(平打ち麺)の2種類があります。
注文したパスタはフェットチーネが使われていました。
ごろごろサイズのグリルチキンとホクホク食感が楽しいレンコンがたっぷり。
チキンの味つけは控えめで、ソースの味を邪魔しない仕上がりに。
ほんのりカボチャの味がしますが、甘さ控えめで、ニンニクも効いたソースでした。
チーズがたっぷり使われたクリームソースが平打ち麺によく絡みます。
生パスタなのでモッチモチ。
麺もソースもおいしくて大満足のひと皿でした。
食後はスイーツとドリンクを。
こちらもランチメニューに含まれています。
プチエクレアはサクッとした生地に生クリームとカスタードが入っていました。
マンゴーとラズベリーのソースも添えられ、見た目も華やか。
オールカフェとタニタカフェのコラボレーションメニュー
別日に食べた「ハンバーグワンプレート」も紹介します。
厚生労働省が健康的な生活を維持する目標値として、1日に野菜を350グラム以上摂取することを推奨しています。
このハンバーグワンプレートは、その半分の175グラムを摂取できるので、野菜不足が気になるかたにおすすめ。
ハンバーグは表面がしっかり焼かれていて、なかはとてもふわふわ。
ジューシーなハンバーグと雑穀米もあるので、お腹が満たされます。
不足しがちな野菜もおいしく摂取できて、食べるだけで健康になれそうです。
ワンプレートにもオールカフェメニュー同様、食後のデザートとドリンク付き。
ドリンクにはオールカフェメニューとタニタカフェメニューがあります。
せっかくなのでタニタコーヒー(HOT)に。
ポリフェノールの一種、クロロゲン酸が一般的なコーヒーより2倍入っているそうで、酸味のあるさらりとした飲み心地のコーヒーでした。
OWL LABでからだの状態をチェック
食後はOWL LABでからだの状態をチェック。
カフェのレシートを持参すると、無料計測のうち2つを受けられます。
このうち血管年齢測定と脳年齢計を試しました。
血管年齢測定
血管年齢の計測は簡単。
左手人差し指を差し込んで18秒待つだけです。
血管に弾力があるか、年齢にふさわしいかが点数で評価されます。
血管が硬くなると心筋梗塞などの命に関わる病気になるリスクがあるそうです。
血管年齢も表示されるので、自分の血管が若いか老化しているかも分かります。
結果の紙の掲載は控えますが、実年齢より4歳若い結果でした。
脳年齢計
数字をすばやくタッチして、反応速度を元に脳年齢をはかります。
テストは2回。
1、2、3…と若い数字から順にタッチします。
1回目はタッチしても数字の場所は固定でしたが、2回目は押すごとにランダムに移動。
反応速度が落ちないか、持久力や集中力もはかられているようです。
こちらも結果の紙は掲載しませんが、実年齢より10歳若い判定でうれしくなりました。
ベジチェック
有料計測もいくつかあり、そのうちのベジチェック(税込550円)も体験。
こちらは手のひらを機器に置くだけで、野菜の摂取レベルを計測できます。
過去1か月の食生活で判定されるそうです。
厚生労働省「健康日本21」では、1日に野菜を350グラム摂るよう推奨しています。
筆者の結果は「6.4」。
350グラムを摂取できていれば「7.0」以上になるそうなので、目標にあと一歩及ばず。
食生活を見直すきっかけになりました。
おいしく食事をした後に、からだの状態をチェックできて、自分のからだと向き合える店「オールカフェ×タニタカフェ あちてらす倉敷店」。
店長の古谷今日子(こや きょうこ)さんに話を聞きました。
ただ食事をするだけではなく、自分のからだに向き合えることができるカフェ「オールカフェ×タニタカフェ あちてらす倉敷店」。
店長の古谷今日子さんに話を聞きました。
インタビューは2023年1月の初回取材時に行なった内容を掲載しています。
倉敷店の特徴
──お店の特徴を教えてください。
古谷(敬称略)──
タニタカフェメニューはどの系列店舗もほぼ同じなんですけど、オールカフェメニューは店舗ごとに独自のカラーがあります。
たとえばスープがあったり、テイクアウトがメインだったり。
倉敷店は、いい雰囲気のなか、夜にちょっとワインを飲みながら、肉料理やピザなどを楽しんでもらうというコンセプトでして。
それでこのかっこいい、シックな内装になったのかと思います。
全店舗の共通点は、「オールファーマシータウン」という考えのもと、オールカフェが入居している建物に医療系のテナントを誘致しています。
病院に通えたり、食事もできたりするようにと、内科や胃腸外科などのテナントが入っているんです。
メニューの特徴
──オールカフェメニューはなぜイタリアンなんですか?
古谷──
食を楽しめるようにイタリアンを取り入れました。
減塩やダイエットしているかたには、タニタカフェとコラボレーションしているワンプレートやサラダボウルをすすめています。
最近はありがたいことに、オールカフェのメニューもファンが増えてきまして、食を楽しむ場所になってきました。
パスタ麺は全粒粉で、栄養価の高い食材を使用しています。
自家製麵でモチモチとして、乾麺とは違うおいしさがあるんです。
野菜のみではなく、肉や魚なども使って楽しんでいただけるように工夫を。
ピザランチにもパスタランチ同様、前菜、ドルチェ、ドリンクが付きます。
複数でシェアされるときはピザが人気です。
モチモチの生地はパン1個ほどの量なので、それほどヘビーではなく、夕方にはお腹がすくくらい。
ピザは中毒になっちゃうくらい好きなかたもいらっしゃって。
私自身もピザが好きなんです。
減塩ワンプレートを求めて、毎日来てくださるかたがいらっしゃいますね。
月1回、ラボで計測をしたいから食事をしにきてくださるかたもいらっしゃいます。
今後の展望
──今後の展望を教えてください。
古谷──
今後はウェディングや貸し切りパーティーにも力を入れたいですね。
ウェディングはオールカフェの倉敷店のみ利用できるサービスです。
貸し切りのブッフェスタイルで、飲み放題で料理を提供します。
プロジェクターがあるのでムービーを流すことができますよ。
個室が新郎新婦の控え室になって、そちらから入場するように。
駅から近い立地を生かして、今後利用される数を増やしていきたいです。
夜はワインに合う料理が多いです。
店にはワインセラーがあるんですよ。
夜の営業も力を入れていきたいですね。
夜メニューの改良もしたくて、もっとお酒と合うものを作りたいなぁと。
昼とは違って、夜はゆったりと過ごしてほしいですね。
若いかたから高齢のかたまで楽しんでもらえるメニューや、店作りをしたいと思っています。
ほかにはマルシェなどのイベントに参加したいですね。
おわりに
取材を通して、野菜の大切さと、ふだんあまり意識しないからだの健康に向き合うべきだと改めて思いました。
食はからだを作るもの。
しっかりからだを気遣って野菜を摂取しないといけないですね。
「野菜をなかなか摂れていないわ」「からだの状態をはかってみようかな」と思ったかたはぜひオールカフェへ。
おいしく簡単に野菜を摂取して、日々の健康づくりに役立ててみてはいかがでしょうか。